トップ3には遠く及ばないか 攻撃を組み立てられないヌーノ・スパーズ

攻撃陣にタレントを揃えているが、イマイチ機能していないスパーズ photo/Getty Images

前線に選手は揃っている

マウリシオ・ポチェッティーノ解任以降、フィットする監督に巡り合えていないトッテナム。現指揮官であるヌーノ・エスピリト・サントもウルブズ時代は高評価を受けていた監督だが、現時点ではスパーズでうまくいっているとは言えない。

戦績についてもプレミア開幕戦でマンチェスター・シティを破ったのがピークであり、ノースロンドン・ダービーでは大敗を喫した。アーセナルはこの勝利を機に調子を挙げており、6戦無敗の好成績を維持している。

ヌーノの課題は、やはり攻撃のメカニズムを構築できないところだ。直近のウェストハム戦でも無得点に終わっており、敗戦となってしまった。ボール保持はしているが、ハマーズの方がより魅力的なサッカーを展開しており、スパーズはボールを保持した際の崩し方を改善するべきだ。ウェストハム戦は63%のポゼッション率を記録しており、これを生かさない手はない。

気になるのは相手を押し込んだ際の選手の孤立だ。サイドでボールを持つセルヒオ・レギロンが高い位置にオーバーラップしても周りのフォローが少なく、クロスしか選択肢がない場面が散見されている。そのクロスも効果的な攻撃ではなく、もう少し味方のフリーランを増やすべきか。中盤であればタンギー・エンドンベレがその役割を担っているが、彼だけでは足りない。リスク管理で多くの選手を攻撃に参加させないのは分かるが、より勇気を持って敵陣に進入するべきだ。

最前線のハリー・ケイン、高速アタッカーのソン・フンミンやルーカス・モウラと攻撃時の駒は揃っているが、今は彼らがリンクせず別々に動いており、ウェストハムにも攻撃を跳ね返されてしまっている。指揮官の仕事はそのバラバラな攻撃を組み合わせることだが、どこまで仕上げることができるのだろうか。

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