クローゼのようなFWはもう現れないのか W杯奪還へドイツに足りないストライカー問題

ブラジルW杯を最後に代表を引退したクローゼ photo/Getty Images

W杯歴代最多得点記録を持つ生粋のストライカー

2014年に行なわれたFIFAワールドカップのブラジル大会では、開催国のブラジルに対して衝撃の7ゴールを奪って勝利し、大会を制覇したドイツ代表。しかし4年後のロシア大会では、メキシコと韓国に敗れて予選敗退すると、UEFA EURO2020でもベスト16で姿を消すなど低迷期を迎えている。

そんなドイツで近年問題となっているのが、センターFWが不足していることだろう。2014年のW杯まではミロスラフ・クローゼという迫力のあるストライカーが存在した。他にもマリオ・ゴメスなどの強力なセンターFWがドイツの前線には構えていた。

しかし近年の“偽9番”スタイルによるトップ下や2列目の選手たちがFWをやる機会が増えており、ドイツも次第にフィジカルや身体能力に優れたストライカーがドイツ代表のメンバーから漏れるようになってしまった。現在もティモ・ヴェルナーやカイ・ハフェルツといったウインガーやトップ下の選手たちがドイツのFWを担っている。

この点についてはリヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督も母国の代表チームに対してコメント。ドイツ紙『Kicker』では「イングランドでは典型的なセンターFWタイプが、多く挙げられる。しかしドイツにはそれがいない。そういう選手が現れてこないといけない」と話しており、イングランドに比べてストライカータイプが減ってきていることを危惧している様子だ。

クローゼという絶対的なストライカーが長年ドイツの最前線を務めてきた。彼の後釜となる存在はそう簡単には見つからないかもしれない。しかしチームが窮地に立った時に救ってくれるのは、クローゼのようなストライカーだろう。来年のW杯に向けてドイツにそんなセンターFWが現れるのだろうか。ハンジ・フリック監督の今後のメンバー選考にも注目だ。

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