名将ペップに“天敵”現る 苦手意識はモウリーニョやクロップ以上か

ペップ(左)の新たな天敵として現れたスールシャール(右)photo/Getty Images

対戦した67名中、負け越しはスールシャールのみ

これまで率いたクラブを数々の栄光へと導いてきた名将ジョゼップ・グアルディオラだが、ここにきて新たな天敵が現れたかもしれない。

マンチェスター・シティは7日、プレミアリーグ第27節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦した。開始数十秒でPKを与えてしまい、マンUに早々と先制点を許すと、後半の立ち上がりにもゴールを奪われ、今季リーグ最小失点(17失点)を誇る守備陣がまさかの2失点。さらに年が明けてからリーグ戦13試合で37得点と調子を上げていた攻撃陣も鳴りを潜め、0-2の敗戦を喫した。2位につけているマンUとの勝ち点差は「11」もあり、まだまだ首位を独走している状況ではあるが、この結果により、昨年11月から続いていたマンCの公式戦連勝記録は「21」、リーグ戦も「15」でストップしている。

2008年にバルセロナのトップチームの指揮官に昇格して以降、ここまで「683」もの公式戦で指揮を執ってきたペップ。その勝率は「約75%」となっており、黒星もたった「80」しかない。スペイン時代からライバル関係にあり、激しい舌戦を繰り広げてきたジョゼ・モウリーニョ(現トッテナム指揮官)にも12勝6分7敗と大きく勝ち越している。ドイツ時代から鎬を削り、プレミアリーグの覇権をここ数シーズン争ってきたリヴァプールのユルゲン・クロップ監督との対戦成績も、2月の快勝で9勝3分9敗とイーブンに戻した。
しかし、今回のマンチェスター・ダービーの敗戦により、2018年からマンUを率いるオーレ・グンナー・スールシャール監督との対戦成績は3勝1分4敗。ペップは負け越すことになってしまったのだ。データサイト『opta』によると、ペップが1部リーグの監督に就任して以降、公式戦で4試合以上対戦した67名の指揮官の中で、現在負け越しているのはスールシャールのみだという。ともに負けられない意地と意地がぶつかるダービーということもあるが、これまでの8試合で得点数「8」に対して失点数も「8」と、得点数や失点数を見ても他のビッグクラブたちに比べて少々苦手意識があるかもしれない。

ペップは昨年11月に今季限りとなっていたマンCとの契約を2023年まで延長した。スールシャールも2022年までマンUとの契約を残しており、昨年末には解任の噂もちらほら見かけたが、この調子でいけば来季続投は堅そう。様々な戦術や理論を駆使するペップと、シンプルなカウンターを軸にするスールシャール、戦い方は両極端に分かれてはいるが、今後も2人の熱き戦いに目が離せない。

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