アーセナルの“エジル役”は20歳がこなす 若きテクニシャンの評価急上昇

評価を上げるアーセナルのエミール・スミス・ロウ photo/Getty Images

一気にチームの主軸へ

なかなか得点数を増やせず苦戦が続いていたアーセナルには、創造性ある攻撃的MFが必要と言われてきた。構想外になっているMFメスト・エジル待望論もあり、前半戦のアーセナルは攻撃のアイディアが明らかに不足していたのだ。

今冬の補強も検討されているはずだが、ここへきて急激に評価を上げた者がいる。20歳のMFエミール・スミス・ロウだ。

以前から才能ある若手選手と評判だったが、主力になるのはもう少し先かと考えられていた。ところが、スミス・ロウは今季リーグ戦初出場となった12月26日のチェルシー戦から一気にブレイク。ここで3-1の勝利に貢献すると、そこからブライトン戦、1月2日のWBA戦と2試合続けて先発を任された。
結果もきっちり出しており、2日のWBA戦ではアシストも記録して4-0の勝利に貢献。攻撃的MFとしてスミス・ロウが1番手になりつつあると言っても大袈裟ではない。戻ってきた若手FWガブリエウ・マルティネッリ、19歳のMFブカヨ・サカと合わせ、若手の躍動がアーセナルに勢いをもたらしているのは間違いない。

スミス・ロウはチェルシー戦、ブライトン戦、WBA戦でそれぞれキーパス(シュートに直結するパス)を2本ずつ記録しており、シュートチャンスを作り出してくれるのは非常に大きい。チームはWBA戦で今季リーグ戦最多となる21本のシュートを放つことが出来たが、スミス・ロウの存在も効いていた。

また、守備面でもスミス・ロウの働きは見事だ。WBA戦ではタックル成功2回、インターセプトが1回と、ボール奪取の部分でも強さを発揮した。運動量も豊富で、攻撃から守備へのスイッチの切り替えも優れている。

スミス・ロウの先発から今季初の3連勝を飾ることが出来たアーセナル。もちろん他の選手も勝利に貢献しているが、スミス・ロウが外せない選手になりつつあるのも事実だ。ここで一気に流れを掴めるのか。天才肌と称賛されてきたスミス・ロウは、期待の若手から一気にチームの主軸へジャンプアップしようとしている。(データは『WhoScored.com』より)

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