コラロフ放出を忘れさせるほどの活躍 ローマの左サイドで輝くチャンスメイカー

ローマのスピナッツォーラ photo/Getty Images

タイプこそ違えど影響力は同等か

今夏移籍市場にて、ASローマは長らくチームの左サイドを支えてきた超攻撃的サイドバックを失った。昨季までの同クラブに不可欠な存在だったセルビア代表DFアレクサンダル・コラロフのインテル移籍は、間違いなくジャッロロッシに大きな打撃を与えたことだろう。

圧倒的なまでの破壊力と抜群の精度を兼ね備えた左足で、DFながらローマの攻撃を支える重要なピースとなっていたコラロフ。2019-20シーズンはセリエAで7ゴール4アシストと、チーム総得点数(77ゴール)の14.3%にも絡むレフティーは間違いなくローマにとって大きな存在だった。移籍決定当初、「ローマはコラロフを失って大丈夫なのか」といったファンの声がSNS上に多数見受けられたことは記憶に新しい。2020-21シーズンに35歳を迎えるベテランとはいえ、ローマが“唯一無二の左足”を失うことに対しての不安は大きかった。

しかし、そんな不安はもう過去のことになったのか。コラロフを失ったローマだが、同クラブの左サイドは現時点で全く問題なく機能している。コラロフとはプレイスタイルこそ違うものの、今季はイタリア代表DFレオナルド・スピナッツォーラがその穴を補って余りある活躍を披露しているのだ。

今季はここまで11試合に出場して1ゴール2アシスト。コラロフと比べて直接ゴールに絡むことこそ少ないものの、スピナッツォーラの左サイドにおけるチャンスメイク能力はセリエAでも随一と言っていい。相手の間合いに入る前にスピードで振り切る縦突破からのクロスを得意としながら、右利きであることを活かしたカットインで中央への侵入もできる同選手。どちらを切っても後出しジャンケンのような形となるため、相手としては非常にやりづらい選手と言えるだろう。この特長を最大限に活かし、スピナッツォーラは今やローマの左サイドにおいて絶対的な存在となりつつある。おそらく、多くのロマニスタが彼の活躍には満足していることだろう。

「スピナッツォーラの活躍によって、ファンはコラロフを失った悲しみなど忘れ去った。今ではレフティーの移籍もひとつの思い出に過ぎない」

このように綴るのは伊『calciomercato』。たしかにコラロフの放出は痛手だったものの、それが現在のローマにとってマイナスとなっている部分はそれほど多くないか。コラロフはわかっていても止めることができない左足で勝負する選手だったが、スピナッツォーラはどのように仕掛けてくるかわからない不気味さがある。タイプこそ違えど、スピナッツォーラがボールを持った瞬間の期待値は前任者にも劣らぬものがあるだろう。偉大なレフティーの後を継いだ27歳のイタリア代表DFが、ローマにおいて新たな左サイドの象徴となる日は近いかもしれない。

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