今夏移籍市場において、マンチェスター・ユナイテッドは昨季バーミンガムでプレイしていた17歳MFジュード・ベリンガムをターゲットの一人にしていたとされる。しかし、複数クラブによる争奪戦の末にこのMFがステップアップ先として選んだのは育成の名門・ドルトムント。アプローチも虚しくマンUはフラれることとなってしまった。
すでにU-21イングランド代表にも選ばれている巨大な才能を逃すこととなったマンU。競争率は高かったものの、この逸材を確保できなかったのはやはりある程度のダメージがあるか。まだ17歳とはいえ、獲得に成功していれば来季は彼が守備的MFの位置に収まったかもしれないなんて意見もある。昨季終盤戦はMFネマニャ・マティッチが好パフォーマンスを披露したものの、彼はすでに32歳。年齢を考えると、やはり後釜候補としてベリンガムは欲しい存在だった。
しかし、この獲得失敗をポジディブに捉えることもできると英『Daily Mirror』は主張する。同メディアはベリンガムが加入しなかったことによって、身長193cmの”ビッグマン”が定位置を奪回するチャンスが広がったと考えているのだ。
その“ビッグマン”とは、マティッチが定着するまでスタメンに名を連ねていたMFスコット・マクトミネイ。同メディアはこの男こそが来季マンUのキーマンになると考えているようで、「調子さえ良ければマティッチをも凌ぐ才能の持ち主であることに疑いはない」と評価している。ベリンガムが加入していればスタメン奪回のチャンスは狭まっていた可能性もあるだけに、17歳の獲得失敗は彼にとってモチベーションの維持につながるか。昨季は最終的に後れを取ることとなったが、マクトミネイの競争意識は未だ燃え上がっているはずだ。
逆襲のチャンスを狙うマンUの“ビッグマン”。はたして『Daily Mirror』の期待通り、マクトミネイは新シーズンに以前のような影響力を取り戻すことができるのだろうか。23歳が勝負の時を迎えている。
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