2006年に開催されたドイツW杯で栄冠を勝ち取ったイタリア代表。この大会で同代表が披露した鉄壁の守備には誰もが衝撃を受けたことだろう。決勝までの7試合で許した失点は味方のOGとPKによる2点のみ。まさに要塞だった。
その中心に君臨したのが主将を務めたDFファビオ・カンナバーロだ。卓越した読みの鋭さと統率力を兼ね備えたレジェンドは同大会で全試合にフル出場し、イタリア代表の優勝に多大な貢献を果たしている。同年にはDFの選手でありながらもバロンドールを受賞。“史上最高のDF”を決める議論がなされるのであれば、間違いなく彼は候補に入ってくることだろう。
そんなカンナバーロには、自身のキャリアにおいて“唯一”ピッチの上で衝撃を受けた選手がいるという 。それは現役当時“怪物”と多くの守備者に恐れられたあのストライカーだ。伊『Gazzetta dello Sport』が伝えている。
「ロナウドはピッチ上で私を驚かせた唯一の選手だったよ。彼をマークしたいのであれば、その日はずっと彼に張り付いていなければならなかったのさ」
カンナバーロが挙げたのはかつてブラジル代表やインテルで活躍したFWロナウドだ。類稀なるドリブルテクニックで次々と対峙するDFを翻弄したストライカーには、バロンドール受賞DFもかなり苦戦を強いられたようだ。
そして、この後にカンナバーロはイタリア代表で共闘したMFアンドレア・ピルロについても言及。ロナウドほどではないものの、ピルロの視野の広さも彼にとっては見たことのないものだったという。
「ピルロがボールを持っている時、私は彼が何を考えているのか全くわからなかった。いつも予測しようとはしていたんだけれど、不可能だったね」
ピッチ上のどんな地点へも簡単にパスを通してしまうピルロ。読みの鋭さが自慢だったカンナバーロでも、このパスマスターが見ている景色は予測不可能だったか。
イタリア“伝説のDF”が語ったかつての名手たち。たまには過去に活躍したレジェンドに想いを馳せてみるのも悪くない。
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