問題児から超一流選手へと成長したウスマン・デンベレ きっかけはバルセロナ時代に経験した苦労

PSGのウスマン・デンベレ photo/Getty Images

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PSG移籍後に才能開花

練習の無断欠席や遅刻は日常茶飯事、さらにはトレーニング中にソックスの中に携帯電話を入れて『ポケモンGO』でプレイしていたこともあるなど、パリ・サンジェルマンのウスマン・デンベレの問題行動については枚挙に暇がない。才能は一級品ながら、その幼い精神状態によって安定して高いパフォーマンスを発揮したシーズンがこれまでなかった。

しかし、そんな彼もルイス・エンリケ監督が指揮を執る現在のPSGでは別人のような姿を見せている。センターフォワードの位置から流動的にポジションを変え、チャンスの場面に常に顔を出してゴールとアシストを量産。今シーズンは公式戦49試合で33ゴール15アシストという圧巻の成績を残した。

28歳にしてようやく才能が開花したデンベレだが、そのきっかけとなったのはバルセロナ在籍時の苦い経験だったようだ。フランスメディア『France Football』とのインタビューの中で、デンベレは当時について以下のように振り返っている。
「以前の僕は、家に帰ると『NBA 2K』というテレビゲームをやったりテレビ番組を観たりして過ごしていた。僕も若かったし、それ自体はノーマルな行動だったけど、最終的にそれは高い代償になったよ。僕は多くのフィジカル的な問題を抱えることになったんだ。でも、そこから僕は多くのことを学んだし、その経験が役に立っている。今は自分の体についてよく理解しているから、怪我をすることも減った。トレーニングに打ち込むために、スピードを上げる時と落とす時の違いが分かるようになった」

「今の僕はよりプロフェッショナルになっている。前からプロフェッショナルだったけど、今はそれがさらに一段階上がった。オフの日にトレーニングセンターに行って、体の回復に努めたりすることもあるぐらいなんだ」

デンベレは2017年8月から2023年7月までの約6年間バルセロナに在籍し、その間に3度の筋断裂をはじめ太腿や膝の怪我による離脱を繰り返していた。この時の経験が自己管理の大切さに目を向けさせるきっかけとなったのかもしれない。

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