クラブと代表で全く別の顔を見せる選手もいるが、現在ラージョ・バジェカーノに所属するコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスはその典型とも言える選手だ。
コロンビア代表では依然としてスーパースターであり、昨年にはコパ・アメリカ2024準優勝に大きく貢献。大会MVPにも選ばれ、改めて実力を証明した。
しかし、昨夏に加入したラージョではほとんどインパクトを残していない。プレイタイムは僅か205分間で、このままラージョを離れる可能性が高いだろう。才能は確かなだけに、クラブキャリアにはもどかしいところがある。
英『The Guardian』は、「ハメスが1961年に生まれていたらどうなったか」と取り上げている。1961年とは、コロンビアのレジェンド選手であるMFカルロス・バルデラマ氏が誕生した年である。もしハメスがその時代に生まれていてば、プレイメイカーとしてさらに高い評価を得ていた可能性がある。現代的に見ると、やや時代遅れのタイプなのだ。
ただ、コロンビア代表ではその個性を上手く活かせている。クラブシーンでは思うように活躍できていないが、2026ワールドカップでは活躍できるかもしれない。同メディアもクラブと代表で全く別のキャリアを歩んでいるとハメスの今後に注目する。
「彼のキャリアには2つの道があるようだ。クラブレベルでの彼は衰えてきた選手であり、おそらくポテンシャルをフルに発揮できたことは1度もない。しかし代表チームでは、キャリア終盤にも関わらず依然としてスターだ。選手の中には代表チームでの仕事を嫌がる者もいるが、ハメスにとってクラブでの仕事はコロンビア代表でプレイするためにサラリーを稼ぎ、トップクラスのトレーニング施設を確保するための手段となっているかのようだ」
「彼には、彼のために作られたチームが必要なのだ。それはクラブではできないが、コロンビア代表ならばできる。18か月後、ワールドカップで再び活躍する姿が見られるのではとの唯一の希望がある」
ハメスは現在33歳。ピークは過ぎているかもしれないが、まだまだトップレベルで戦える年齢だ。2026年のワールドカップを狙うことは現実的な目標であり、コロンビアのファンもそれを望んでいることだろう。