FAカップの大勝利はテン・ハーグの状況を変えるのか 思い出される1990年“ファーギークビ寸前”のターニングポイント

リヴァプール戦の勝利を喜ぶガルナチョとテン・ハーグ photo/Getty Images

当時と今とではFA杯の重さが違う?

マンチェスター・ユナイテッドはFAカップ準々決勝でリヴァプールを破り、ベスト4に進出した。アマド・ディアロが延長後半アディショナルタイムに決勝ゴールを叩き込む、劇的な決着にオールド・トラッフォードは大いに沸いた。

プレミアリーグのトップ4フィニッシュが遠くなった現在、FAカップのタイトルは今季のユナイテッドの希望のひとつだ。しかし、FA杯優勝という結果が、大規模な変革の時期を迎えるユナイテッドにとってどれだけの意味をもつだろうか。

思い出されるのは1990年のFAカップ3回戦、ノッティンガム・フォレスト戦だ。就任4年目だったアレックス・ファーガソン監督はまだ1つもタイトルがなく、ここで負ければ解任は避けられないと思われていた。しかし、マーク・ロビンズのゴールでユナイテッドは1-0と勝利。これがファーガソンのキャリアを救ったとされているのだ。ユナイテッドはその年のFA杯を制覇し、その後のファーギーとユナイテッドの伝説はここで語るまでもない。今季のユナイテッドにも、FA杯を制するという希望がまだ残されている。
しかし、英『Daily Mail』でオリバー・ホルト記者はコラムで同じ試合に触れながらも、当時と今とではFA杯の重みが違っていると指摘している。

「テン・ハーグに同じことが起きるのか。ファーガソンが去ってからの混乱の10年を経て得たリヴァプールに対するあの勝利は、彼を救う瞬間となるだろうか。すべてを変える試合だっただろうか。冷たく厳しい答えとなるが、おそらくそうはならない。(中略)ラトクリフとブレイルズフォードは冷徹なビジネスマンであり、瞬間的な衝動で決断を下すことはない」

新オーナーのジム・ラトクリフとその右腕デイブ・ブレイルズフォードは、より強力なリーダーを求めているふしがあり、FA杯をとったからといってテン・ハーグの置かれた状況がすぐに好転するとは考えにくいとホルト記者も見ている。国内のカップ戦よりもプレミアリーグで競争力をもつことが現代では重要であり、トップ4入りが絶望的となっている状況ではテン・ハーグ監督の首は危ういままだということか。

とはいえ決勝がマンチェスター・シティとのダービーとなる可能性が高く、ここでライバルに勝ってタイトルを獲ることができれば好印象を残せるだろう。新オーナーの目が光るなか、テン・ハーグはシーズンの残りでどれだけのインパクトを残せるだろうか。

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