「デ・ヘアは素晴らしいGKだが、素晴らしいフットボーラーではない」 痛恨ミスのユナイテッドGKはやはりチームに合わないのか

セビージャ戦に出場したデ・ヘア photo/Getty Images

組み立てやトラップのミスから失点

UEFAヨーロッパリーグ準々決勝2ndレグ、セビージャとマンチェスター・ユナイテッドの一戦はホームのセビージャが3-0で勝利し、合計5-2でセビージャがベスト4へと駒を進めた。

この試合で大きなミスを犯してしまったのがユナイテッドの守護神ダビド・デ・ヘアだ。8分の失点シーンでは、デ・ヘアがハリー・マグワイアに出したパスにプレスがかかり、奪われたボールが失点につながった。また、81分には足でトラップを試みるも、これをミスしボールを大きくこぼしてしまう。ユセフ・エン・ネシリが抜け目なくこれを蹴り込み、勝負は決してしまった。

ユナイテッドOBのポール・スコールズ氏は1点目のシーンについて、原因はパスを受けたマグワイアではなく、デ・ヘアの判断ミスだったこと、さらに、エリック・テン・ハーグの目指すチームにデ・ヘアは適合しないことを指摘している。『Daily Mail』がコメントを伝えている。
「ダビド・デ・ヘアは素晴らしいゴールキーパーだが、素晴らしいフットボーラーではない。悪いパスというわけではなかったし、マグワイアが欲しがっていたのもわかっていた。しかし状況を見て、スタジアムで何が起こっているかを読む必要がある」

「状況と、何が起きているかを読まなければならない。マンチェスター・シティでは、(あの状況では)ペップはおそらく『高く蹴り上げろ』と言うだろう。彼ら(ユナイテッド)はパスをプレイするという罠に陥り、セビージャは積極的にボールを奪った」

「彼はチーム全体を緊張させてしまっていたと思う。それは問題だ。エリック・テン・ハーグの哲学に彼は適合するのか」

数々の素晴らしいシュートストップでチームを救ってきたデ・ヘアだが、足もとの技術はさほどでもないことは度々指摘されてきた。今回のセビージャ戦も、それが悪い形で出てしまったケースといえる。

テン・ハーグは攻撃を低い位置から組み立てようとするが、デ・ヘアやマグワイアといったメンバーはそういったサッカーには不向きだ。この試合でも62%のポゼッションを握ったにも関わらず、シュート数ではセビージャが上回っており、ユナイテッド16本に対してセビージャは20本。ボールを奪われてチャンスを作られていたということが言える。

デ・ヘアの契約は今年6月まで。新契約に合意間近との報も出ていたが、果たしてテン・ハーグは来季のゴールマウスを誰に任せるのだろうか。(データは『Whoscored.com』より)

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