モラタ、アセンシオ、スペイン代表“FW1番手”は誰だ 絶対的点取り屋不在で日本にもチャンスありか

スイス戦ではアセンシオが最前線に photo/Getty Images

エンリケの中で応えは出ているか

日本代表がワールドカップ・カタール大会のグループステージ最終戦で顔を合わせるスペイン代表には、センターフォワード問題がある。ダビド・ビジャ、フェルナンド・トーレスがいた頃に比べれば絶対的なセンターフォワードが存在せず、ワールドカップでルイス・エンリケ監督が誰を最前線に配置してくるのか注目が集まる。

24日に行われたネーションズリーグのスイス戦では、FWマルコ・アセンシオが前線中央で先発。アセンシオは純粋なセンターフォワードではなく、このゲームでも中盤に顔を出してチャンスメイクに貢献。偽9番に近いイメージで、この日は見事な突破からDFジョルディ・アルバのゴールをアシストしている。この結果からアセンシオのセンターフォワード起用も選択肢の1つにはなるだろう。

とはいえ、ネーションズリーグを通してセンターフォワードの得点力が不足しているのは確かだ。ここまで5試合を消化した今年のネーションズリーグにてスペインのセンターフォワードが奪った得点はアルバロ・モラタが決めた1点のみ。ラウル・デ・トマスやアセンシオなど複数の選手をテストしてきたが、強烈なインパクトを残した者はいない。
英『HITC』も誰がスペインのエースになるのか注目しているが、主な候補となるのは7人か。

スイス戦ではアセンシオに代わってレアル・ベティスに所属する大型FWボルハ・イグレシアスが出場しており、遅咲きの29歳は今季リーグ戦で開幕から6ゴールを奪うなど好調だ。187cmとサイズもあり、オーソドックスなセンターフォワードと言えよう。ターゲットマンとして日本も警戒すべき選手で、イグレシアスも候補者の1人だ。

他にはリーズ・ユナイテッドのロドリゴ・モレノ、ビジャレアルのジェラール・モレノ、ライプツィヒのダニ・オルモかバルセロナのフェラン・トーレスを偽9番で起用するプランもあるが、同メディアが最有力候補に挙げたのはアルバロ・モラタだ。

モラタはスイス戦こそ出番がなかったが、代表では56試合で26ゴールを記録している実力者だ。そこまで器用という選手ではないが、ストライカーらしい一発の怖さは備えている。

果たしてエンリケはワールドカップ本番へ誰を最前線へ配置してくるのか。中盤から前線にかけて各選手の技術力は説明するまでもなく、ペドリやガビなどテクニシャンは充実している。日本もボールを支配される展開になると予想できるが、絶対的点取り屋がいないのはチャンスかもしれない。場合によってはスペインが大会を通して決定力不足に陥るシナリオもありそうで、センターフォワードの人選はエンリケにもまだ迷いがあるのではないだろうか。

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