“ミラクル・レスターの主役”が新たな役割を担う時 35歳バーディの起用法を探るロジャーズ監督

要所での活躍に期待がかかる photo/Getty Images

ベテランとしてチームを牽引しているバーディ

長きに渡ってレスター・シティの最前線に君臨し、2015-16シーズンにはリーグ戦24ゴールの活躍でチームをプレミアリーグ制覇に導いたFWジェイミー・バーディ。ブレンダン・ロジャーズ監督は35歳となった彼への依存度を下げるため、試行錯誤している。
 
財政状況が厳しいこともあり、GKカスパー・シュマイケルやDFウェズレイ・フォファナといったディフェンスの中枢を放出することになってしまった今夏のレスター。補強もあくまで彼らの穴埋めに留まったが、バーディやMFジェイムズ・マディソン、MFユーリ・ティーレマンスといった主力の引き留めには成功した。
 
しかし、レスターのリーグ戦成績はここまで1分5敗の勝ち点1。アーセナルやチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドといったビッグ6との対戦が多かったとは言え、現状リーグ最下位という憂き目に遭っている。
 
バーディに関しても、2つのアシストこそ記録しているものの今季はまだノーゴールとなっており、直近のブライトン戦ではスタメンから外れている。英『Daily Mail』によれば、ロジャーズ監督は彼の力を最大限引き出すためにちょうど良い出場時間を探っているようだ。
 
「ジェイミーは自分の置かれている状況を理解している」
 
「彼は1月で36歳だし、ずっとは続けられないとわかっている。我々は彼が可能な限りベストな状態になるよう管理しなければならない」
 
「私が2019年にここへやって来た時、人々は彼を見限ったが、我々は彼のおかげで素晴らしい数年を過ごした」
 
「どんな選手にも言えることだが、特にトップ選手にとっては以前ほど起用されなくなるのは困難なことだ。受け入れるのはいつだって難しい。しかし、チームや集団を支え、自分のできることを精一杯やるしかない。そしてプレイすることを求められた時にベストを尽くすしかない。彼は自分自身をケアするためにできることは全てやっている」
 
「2人(FWパトソン・ダカとFWケレチ・イヘアナチョ)は直近の試合でとてもよくやったが、ジェイミーを見限ることはまだできない。彼はまだ持ち前のハングリー精神や活力、欲望を持っているからね」
 
「5年前と同じことを彼に期待することはできないだろう。1時間でも、90分でも、30分の途中出場でも、彼の持ち味を最大限に活かすしかない。ジェイミーにしろ、他のどの選手にしろ、私が望むのは1分1秒を争って全力を尽くすことだ」
 
まだシーズンは始まったばかりだが、降格回避に力を入れる必要もありそうな今季のレスター。ダカやイヘアナチョといった若手FWの勢いに期待しつつ、いざという場面ではバーディの力に頼れるよう、ベストな起用法を早いうちに見つけたいところだ。

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