ベン・ホワイトをアーセナルに、イヴ・ビスマをトッテナムに、マルク・ククレジャをチェルシーにと、近年はビッグクラブに主力を放出しているブライトン。この3選手で多額の移籍金がクラブに入っており、ホワイトが5000万ポンド、ビスマが2500万ポンド、ククレジャが5500万ポンドの計1億3000万ポンドを得ている。
英『The Athletic』はブライトンの主力を高額で売却する流れは今後も続くとしており、MFモイセス・カイセド(20)がククレジャの次に来るメガセールになると主張している。
エクアドルでキャリアをスタートさせ、母国リーグのインデペンディエンテ・デル・バジェからわずか450万ポンドに移籍金でブライトンにやってきたカイセド。昨季の前半戦はベルギーのベールスホットにローンで出ており、後半戦でブライトンに戻ってきた。そこで印象的なパフォーマンスを披露しており、マンチェスター・ユナイテッドとの22-23シーズン開幕戦では先発として2-1と勝利に貢献している。
ポジションはMFで、中盤の底とインサイドハーフとしての顔を持つ。非常に万能な中盤戦士であり、攻撃面では推進力のあるドリブルでボールを運び、守備面では鋭いタックルでボールを奪う。178cmと小柄な選手だが、プレミアの屈強な選手に負けない強さを持っており、ユナイテッド戦ではフレッジとスコット・マクトミネイを圧倒した。
正確にはタイプの違う2人だが、カイセドの台頭でビスマが抜けた穴は埋まっただろう。ビスマはブライトンに欠かせない守備的MFだったが、今夏の移籍市場でトッテナムに向かった。ククレジ同様に抜けた穴は簡単には埋められないと予想されていたが、ユナイテッド戦でその穴はふさがれており、そこには強いブライトンがいた。
エクアドル代表ではすでに中心選手だ。ワールドカップ・カタール大会での南米予選では[4-3-3]のインサイドハーフとして出場し、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイに続く4位で本戦の切符を掴んでいる。9月には日本代表との対戦が控えており、守田英正や遠藤航ら対面するプレイヤーは注意が必要だ。
自身のアイドルとしてチェルシーのエンゴロ・カンテの名前を挙げるカイセド。同紙によれば非常に謙虚な性格で、チームメイトやクラブスタッフから人気のある選手だという。まだ若いプレイヤーだが、今季のカイセドにとって飛躍の年となるだろう。