2019年の夏以降から数えると、アーセナルの純支出額は3億8000万ポンドに達する。今夏もFWガブリエウ・ジェズス、MFファビオ・ビエイラ、DFオレクサンドル・ジンチェンコと主力級を3枚も獲得する積極的な夏を過ごしており、この動きから英『The Sun』はもう言い訳はできないと発破をかける。
もちろん求められているのはトップ4入りだ。今のプレミアリーグでトップ4に入るのは簡単ではないが、近年の支出から考えれば最低ノルマと言っていいかもしれない。
同メディアは近年の補強もあり、今のアーセナルには1つのポジションに最低2人か3人の主力級がいると層の厚さをアピールする。
やや怪我の状況が気になるが、右サイドバックは日本代表DF冨安健洋が1番手だ。控えには経験豊富なセドリック・ソアレス、あるいはベン・ホワイトを回すプランもできた。
センターバックは5000万ポンドで獲得したそのホワイトに、ガブリエウ・マガリャンイス、レンタルから戻ってきたウィリアム・サリバ、バックアッパーとしては信頼できるロブ・ホールディングがいる。もちろん冨安もセンターバックをこなすことができ、ここの層の厚さはなかなかだ。
左サイドバックはキーラン・ティアニー、今夏マンチェスター・シティから加えたジンチェンコ。守備的MFもグラニト・ジャカ、トーマス・パルティ、サンビ・ロコンガ、昨季戦力になることが改めて確認されたモハメド・エルネニー、さらにジンチェンコも中盤をこなせる。
2列目はかなり豪華なエリアで、トップ下にはチームの新リーダーとなるマルティン・ウーデゴー、新戦力のビエイラ、エミール・スミス・ロウ、右にはブカヨ・サカ、売却の可能性もあるが、ニコラ・ペペも候補者ではある。
左はガブリエウ・マルティネッリ、スミス・ロウを回すことも可能で、若手ブラジル人FWマルキーニョスも選択肢の1つになる。そして最前線はエディ・エンケティアと新戦力ジェズスだ。あくまでジェズスが1番手だが、エンケティアをウイングに回すことも可能か。
ここ2、3年の補強でチームが大幅に強化されてきたのは間違いない。一方でFWアレクサンドル・ラカゼットやピエール・エメリク・オバメヤン、DFシュコドラン・ムスタフィなど移籍金を回収できずに手放した例もあり、売却の方はあまり上手くいっていない。これも支出が多く感じられる原因の1つだ。
果たしてアーセナルは今季こそトップ4に入れるか。トッテナムやチェルシー、もちろんリヴァプールとマンCなどライバルは多いが、これだけお金をかけてトップ4に戻れないのはショックが大きいだろう。