《CB歴代移籍金TOP10》が大荒れ模様? 5000万ユーロ超えに見合う活躍した者は何人いるか

ファン・ダイクは大成功例の1つだ photo/Getty Images

急激に高騰しすぎて評価が難しい

市場全体の移籍金が高騰しているため仕方のないところもあるが、近年はとにかく高額な移籍金で動くセンターバックが増えている。これはアタッカーも同じ傾向にあるが、アタッカーに比べるとDFやGKといった守備的な選手は移籍金額が適切なものだったのか判断するのが難しい。アタッカーのように得点数という分かりやすい指標がないからだ。

また最近のセンターバックは守備力はもちろん、スピード、足下の技術など求められる要素が多い。ただ守るだけでは評価されづらいところがあり、センターバックはかなり難しいポジションになっている。高額移籍金がプレッシャーになっている部分もあるはずで、批判を浴びている選手も少なくない。

スペイン『Mundo Deportivo』が『歴代センターバック移籍金ランキングTOP10』を紹介しているが、移籍金に見合う活躍ができている者は限られている印象だ。
10位:エデル・ミリトン(FCポルト→レアル・マドリード/5000万ユーロ)

9位:ジョン・ストーンズ(エヴァートン→マンチェスター・シティ/5560万ユーロ)

8位:リサンドロ・マルティネス(アヤックス→マンチェスター・ユナイテッド/5730万ユーロ)

7位:ベン・ホワイト(ブライトン→アーセナル/5850万ユーロ)

6位:アイメリック・ラポルテ(アスレティック・ビルバオ→マンチェスター・シティ/6500万ユーロ)

マルティネスは今夏ユナイテッドへ photo/Getty Images

5位:ルベン・ディアス(ベンフィカ→マンチェスター・シティ/6800万ユーロ)

4位:リュカ・エルナンデス(アトレティコ・マドリード→バイエルン/8000万ユーロ)

3位:フィルジル・ファン・ダイク(サウサンプトン→リヴァプール/8460万ユーロ)

2位:マタイス・デ・リフト(アヤックス→ユヴェントス/8550万ユーロ)

1位:ハリー・マグワイア(レスター・シティ→マンチェスター・ユナイテッド/8700万ユーロ)

このうち文句なしで評価できるのはファン・ダイク、ディアスくらいか。アーセナルのホワイト、レアルのミリトンは可能性を見せているが、まだ判断を下すには早すぎる。もう少し継続性を見ていく必要がある。それは8位に入ってきたマルティネスも同じで、まず5大リーグで通用するかを証明しなければならない。

ストーンズ、リュカ・エルナンデスも悪くはないが、やや安定感に欠けるとの評価だ。特にエルナンデスは8000万ユーロと金額が金額だけに、ここまでのパフォーマンスでは不十分と評価されても仕方がない。

2位のデ・リフトはポテンシャルこそ高いが、セリエA挑戦当初は適応に苦戦している様子も見られた。今夏にはバイエルンへ移籍しており、ユヴェントスでの3年間で移籍金に見合う働きができたか意見は分かれるだろう。

最も批判を浴びているのは最高額のマグワイアで、このままでは失敗に終わる可能性が高い。移籍金高騰の流れで過度なプレッシャーを受けてしまっている選手の1人だ。

プレミアリーグへの移籍が多いことも特長的だが、高すぎる移籍金は選手に過剰なプレッシャーをかけているのではないか。ファン・ダイクがハードルを上げてしまったところもあり、センターバックの選手が移籍金額に見合う働きを継続するのは簡単なことではなさそうだ。

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