W杯優勝決定弾から“8年” 30歳迎えたゲッツェはもう一度ビッグクラブで戦えるか

PSVで充実の時間過ごしたゲッツェ photo/Getty Images

狙うはチャンピオンズリーグ制覇

22歳でワールドカップのタイトルを獲得し、一気にスーパースターとなったMFマリオ・ゲッツェ。この段階でブンデスリーガ制覇も経験しており、ゲッツェはかなり早熟な選手だったと言える。

だが、そこからのキャリアはやや苦いものとなった。怪我や代謝異常などのトラブルにも見舞われ、パフォーマンスレベルが落ちたところもある。バイエルンへの移籍も成功とはならなかった。

復帰したドルトムントでも勢いある若手に押され、ゲッツェはドイツを離れてオランダ・PSVへ向かうことを決意。今季はPSVでの2シーズン目を過ごしたわけだが、まずまずポジティブなシーズンだったのではないか。
2020-21シーズンにエールディヴィジで5ゴール6アシストの成績を残したのに対し、今季は4ゴール4アシスト。単純に数字だけを見れば落ちているが、今季のゲッツェは全コンペティション合わせて52試合に出場している。これはゲッツェのキャリアの中では最多の数字で、大きな怪我なく1シーズン戦えたことは大きな収穫だ。

今夏にはセリエA王者ミランが関心を示しているとも言われており、ゲッツェが狙うはまだ手にしていないチャンピオンズリーグだ。PSVでチャンピオンズリーグ本選に進むのはややハードルが高いところもあり、ミランのような5大リーグ上位クラブへの移籍は理想的なステップアップとなる。

今月3日には30歳を迎え、そろそろベテランの領域に入りつつある。2014年のワールドカップ・ブラジル大会決勝で決めた優勝決定弾がキャリアの中で1つのハイライトだったのは間違いないが、まだ大きなものを成し遂げたいはず。PSVで評価を上げたゲッツェがどんな30代キャリアを過ごすのか楽しみだ。

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