“30代”の選手を獲得するのはリスクなのか ベテラン大活躍で変わる移籍市場の動き

トッテナム移籍が決まったペリシッチは33歳 photo/Getty Images

選手のクオリティが落ちるスピードが緩やかになっている

サッカー界はベテラン選手に対する見方を変えるタイミングを迎えているのだろうか。最近の移籍市場ではこのベテラン選手がちょっとした注目を集めている。

近年は移籍金額が高騰しているが、どちらかといえば若手実力者の移籍金額は高額になるケースが多い。それだけ需要があると考えることもでき、売却側はなるべく高額な移籍金で手放そうと動く。一方で獲得する側も将来性ある若手の獲得を好む傾向にあり、アトレティコ・マドリードがFWジョアン・フェリックスを1億2600万ユーロの移籍金でベンフィカから獲得したように、欧州5大リーグでの経験がない若手にも超高額な移籍金を支払うケースがある。

対して難しいのがベテラン選手だ。米『ESPN』は平均的に23歳から28歳に市場評価のピークを迎え、28歳を過ぎたあたりから市場評価額がマイナスに転じるとの見方を示している。30代に突入すればもっとだ。30代に入ったあたりから衰え始めるとの考えもあり、獲得に積極的な動きを見せるクラブが減ってくるのだ。若手の売却に比べ、ベテランは売却が難しくなる。フリーで手放すこともしばしばだ。

しかし、近年は30代半ばに入ってもクオリティが落ちない選手が増えてきている。今夏にはトッテナムがインテルを離れた33歳MFイヴァン・ペリシッチをフリーで獲得したが、ペリシッチにも衰えの色は見えない。33歳とはいえ、この補強は大成功となる可能性がある。

同メディアは「選手がピークに達する年齢は変わっていないが、クオリティの低下はこれまでよりもずっと緩やかになっている」と分析する。つまりは長く活躍するタイプの選手が増えたということだ。

2年前の2020年夏にはリヴァプールがバイエルンから29歳だったMFチアゴ・アルカンタラを2500万ポンドで獲得したが、同メディアはこれも当たりと見ている。やや怪我が多いようにも思えるが、それでもコンディションが整っているときのチアゴはゲームを支配できる。2500万ポンドで獲得できたのはバーゲンと言ってもいいはずで、チアゴが28歳以下だったら移籍金はもう少し高くなっていたかもしれない。

サッカー選手の選手寿命が延びているならば、補強の基準を見直してもいい頃かもしれない。30代に入っていたとしても、年齢だけでは判断できないケースが増えてきているのだ。

それこそ30代の経験豊富な選手とフリーで契約を結ぶパターンも有効かもしれない。どうしても注目はNEXTスター候補とされる若手に集まりがちだが、今後はもう少し狙う年齢を引き上げてみるのも1つの手だろう。

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