ペップ就任でポジション争いが激しくなるも生き残り続けた37歳 アンカーという新境地を見つけたこれまでの軌跡

マンチェスター・シティを今季で去るフェルナンジーニョ photo/Getty images

重要な選手であり続けた

現指揮官であるジョゼップ・グアルディオラがマンチェスター・シティに就任したのは16-17シーズンのことだ。そこからシティのサッカーは大きく変わった。それまではダビド・シルバやセルヒオ・アグエロに攻撃を任せた即興性の強いものだったが、GKからつなぐポゼッションスタイルを極めた。そうなると、どうしても当時所属していたメンバーでは難しくなる。そこからシティの大型補強が始まった。

選手を獲得するとなると、人員過多となり既存戦力を売却することになる。そこで当時の戦力だったフェルナンドやジョー・ハート、アレクサンダル・コラロフ、ガエル・クリシーらベテランが放出された。

しかし、売却されなかった選手もいる。それがフェルナンジーニョだ。当時すでに30歳を超えていたベテランだが、[4-3-3]の重要なアンカーを任された。

これがチームにハマった。フェルナンジーニョの視野の広さを生かした配球と、ここぞという場面はファウルで相手の攻撃を止められる守備力と判断力は素晴らしく、当時英『Daily Mail』にて「フェルナンジーニョが3人いるチームがあれば、そのチームはチャンピオンになれるだろう。我々には1人いるだけだが、彼はスピードがあり、賢く、空中戦に強い。いくつかのポジションでプレイすることができる」と絶賛している。

今は37歳となり、スピード負けしてしまう場面もあるが、アンカーでピッチに立てばロドリの代わりとしてチームを支えてくれる。難しい試合でも100%を発揮できる数少ない選手であり、CLではなれない右サイドバックとしてアシストを記録している。

ヴァンサン・コンパニ、ダビド・シルバ、セルヒオ・アグエロ、そしてフェルナンジーニョとこれまでチームを支えた功労者が年々チームを去っている。チームとしては悲しいことだが、世代交代できている証拠であり、フェルナンジーニョの次のチームでの活躍に期待だ。

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