暗いユナイテッドを照らすニューカマー エランガに続きトップチーム定着が待たれるガルナチョとは何者か

マンチェスター・ユナイテッドの未来とされるアレハンドロ・ガルナチョ photo/Getty images

注目したいヤングタレントだ

今季はアンソニー・エランガがトップチームに定着するなど、ほぼ毎シーズンアカデミーから若手を輩出できているマンチェスター・ユナイテッド。トップチームは監督交代後も上位浮上とはならず、CL出場権を逃すなど来季に向けて雰囲気は良くないが、若手がその空気を変える可能性はある。

そこで期待されているのがFWアレハンドロ・ガルナチョである。2020年にアトレティコ・マドリードの下部組織からユナイテッドにやってきた17歳のガルナチョ。スペイン出身のプレイヤーだが、アルゼンチン代表としての資格を持っており、アンダー世代ではどちらの代表でもプレイした。今季はU-18とU-23の2つのカテゴリーでプレイしており、合わせて19試合6ゴールの数字を記録している。ノッティンガム・フォレストとのFAカップユース年代決勝では2ゴールを挙げ、ポール・ポグバらが主力だった2011年以来の優勝に貢献している。

ガルナチョは左ウイングを本職とする右利きのアタッカーで、右ウイングでプレイすることもある。スピードに乗せれば止められないドリブラーであり、フィニッシュの精度も高い。逆足である左でのボールの扱いも上手く、ノッティンガム・フォレスト戦でのダメ押しとなる3点目はガルナチョが左足で決めて見せた。
「ガルナチョはトップチームでのトレーニングを行いました。彼は最も有望な若手の一人です。まだ17歳ですが、このまま努力を続ければクラブ(ユナイテッド)のためにプレイするチャンスが与えられるでしょう。彼は肉体的に強くなる必要はありますが、トップチームでトレーニングしたことで技術面では素晴らしい飛躍を見せています」

英『planet football』にて暫定指揮官のラルフ・ラングニックがガルナチョについてコメントを残している。さらにユナイテッドのアカデミーコーチを務めるトラビス・ビニオン氏は「あの少年は世界のどのスタジアムにいても気にしないだろう」とノッティンガム・フォレストとのFAユースカップ決勝後に語っている。それぞれのクラブのファンが入るとスタジアムは異様な空気に包まれる。例えばリヴァプールのアンフィールドはその傾向が強く、相手チームは普段よりも大きなプレッシャーを受けることになる。ガルナチョはそのような試合で普段のパフォーマンスを披露できるメンタリティの強さを持っているようだ。

今季はメイソン・グリーンウッドが不祥事でプレイできず、マーカス・ラッシュフォードは不調と下部組織出身のFWが思うように活躍できなかったユナイテッド。しかし、彼らに続く存在としてガルナチョが育っている。英『planet football』によれば新監督であるエリック・テン・ハーグがクラブ内でガルナチョについて議論を行っていたと報じている。それは来季のローンなのか、いきなりトップチームに引き上げる話なのかは分からないが、近い将来彼がトップチームに定着するのはほぼ間違いないとみていいだろう。

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