ビルドアップでの貢献に重きを置いたGKでは勝てない? CLで再確認したエデルソンに足りない能力

セービングよりもビルドアップで貢献するエデルソン・モラレス photo/Getty images

GKはどれだけ止められるかが大事になる

セービング以外にも足元でボールをつなぐ技術やディフェンスラインの裏を狙うロングボールをカバーすることなど、やることが増えている近年のGK。そのため、どれだけセービングに優れていても、ある程度の前述した「止める」以外の技術がなければ評価が下がってしまう傾向にある。マンチェスター・ユナイテッドのダビド・デ・ヘアがその例であり、今季ビッグセーブ連発もスペイン代表ではメンバー外となってしまった。

そんなGKのトレンドの流行に乗り、評価を高めたのがマンチェスター・シティのエデルソン・モラレスである。ベンフィカからやってきた左利きのGKはとにかく足元でボールを扱う技術に長けており、シティのビルドアップを支えている。また、ゴールから離れて相手のロングボールに対応する術も備えており、ハイプレスで相手のビルドアップにプレッシャーをかけるシティのハイラインのディフェンスラインと相性が良い。ボールを持った際の落ち着きもワールドクラスであり、ミスというミスがない。

しかし、弱点としてビッグセーブの少なさがある。直近のレアル・マドリード戦では2戦合計6失点している。どれも難しい対応が難しいシュートであったが、どれか一つでも止められていれば結果は変わっていた。対するレアルの守護神であるティボー・クルトワはビッグセーブを連発。2試合合計9セーブを記録し、2ndは1失点に抑えて勝利に貢献している。

このクルトワだが、エデルソンほどビルドアップに貢献できるGKではない。もちろん、つなげないGKではないが基本的には最低限であり、大きく前線に蹴り飛ばすことが多い。今季は評価を下げたが、チェルシーのエドゥアール・メンディもそれほどビルドアップでの貢献は見込めない。彼もクルトワと同じようにある程度のビルドアップと神がかったセービングでチームを救っている。

ビルドアップでの貢献が重要になった現代サッカーだが、それでも最終的に評価されるのはセービングでチームを救えるかどうかだ。特に1試合の結果が重要になるCLは特にGKがピンチを救えるかどうかは1ゴール奪う以上に貴重であり、シティは今回クルトワの壁を完全に崩せず敗れてしまった。FW陣の決定力のなさも敗因ではあるが、エデルソンのセービング力向上はシティのCL制覇に向けて非常に重要な項目となる(データは『WhoScored.com』より)。

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