獲得しなければアーセナルはここまで躍進していない? 他のタスクもこなせる“新時代のトップ下理想像”

アーセナルで躍動するマルティン・ウーデゴー photo/Getty images

貢献度は非常に高い

リーズ・ユナイテッドを撃破し、16-17シーズン以来のCL出場が近づくアーセナル。最大の山場はトッテナムとのノースロンドンダービーであり、その試合でも勝ちを挙げられれば確実にCL出場権が獲得できる。

そんなアーセナルだが、今季の成功はやはり夏の移籍市場での大型補強にある。計6人を加えており、特に冨安健洋、マルティン・ウーデゴー、ベン・ホワイト、アーロン・ラムズデールの4人は素晴らしい活躍を見せている。冨安、ホワイト、ラムズデールは守備陣の強化を助け、ウーデゴーは中盤で攻守両面に大きく躍動している。

ウーデゴーの中盤での存在感は試合を重ねるごとに増している。昨季レアル・マドリードから期限付き移籍で加わり、今季は完全移籍での獲得となったノルウェー代表MF。攻撃的なMFであり、これまたローンで加わったレアル・ソシエダでは4ゴール6アシストと数字を残し、今季も6ゴール4アシストと10ゴールに関与している。チャンスを生み出すキーパス数はチームトップとなる68回を記録(データは『SofaScore』より)。1位のブルーノ・フェルナンデスの91回とは大きく差をつけられているが、それでもリーグでは5番目と大変優秀な成績であり、来夏でよりチームに安定感が生まれればその差も縮まることになるか。
ウーデゴーはチャンスメイクだけではない。彼の良さはその攻撃性能に加え、後方と前線をつなぐリンクマン的働きをしながら、守備でも走れるその万能性である。

どうしても攻撃に重きを置く中盤の選手はそれだけになってしまいがちだが、ベルナルド・シウバやウーデゴーのような新時代の攻撃的MFは他の仕事もこなすことができる。ウーデゴーもその一人であり、動き回りビルドアップを助け、アタッキングサードではアイデアのあるパスでチャンスを生み出している。ハイプレスをかけることも厭わない選手で、データサイト『FBREF』によればプレッシング数はチーム最多の551回を記録している。

英『90min』ではウーデゴーをプレミアリーグの中盤ランキングで9位としている。ケビン・デ・ブライネやB・シウバ、デクラン・ライスらに続いての評価であり、アーセナルの中盤の中で最高のプレイヤーだと称賛している。実際に今季ウーデゴーがいなければ水を運ぶ選手がおらず、ここまでの躍進はなかったかもしれない。23歳とまだ若い選手であり、今後より評価の高まるウーデゴーに期待だ。

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