ミリトン、ヴィニシウス、そしてコウチーニョは大復活 《W杯優勝候補No.1》はブラジルなのか

コウチーニョの復活もポジティブだ photo/Getty Images

若手が伸びて攻守の層が厚い

今年のワールドカップ・カタール大会の優勝候補No.1はどこになるだろうか。前回王者フランス代表、EURO2020ファイナリストのイングランド代表、日本代表と同組になったドイツ代表やスペイン代表もタレント力では候補に挙げられるだろう。

しかし、タレント力ではブラジル代表こそNo.1なのではないか。大きいのは、ここ1、2年ほどで若手が伸びてきている点にある。

最終ラインではDFエデル・ミリトンがレアル・マドリードですっかり主力となり、そのおかげでベテランのチアゴ・シウバ、長く相棒を務めてきたパリ・サンジェルマンのマルキーニョス、さらにはアーセナルで評価を伸ばすガブリエウ・マガリャンイスと、一線級のセンターバックが4枚も揃うことになった。
サイドバックは昔ほど派手ではないが、バルセロナに戻ってきたダニエウ・アウベス、ユヴェントスで複数ポジションをこなすダニーロ、同じくユヴェントスの左サイドを担当するアレックス・サンドロらが堅実なプレイをしてくれるだろう。

中盤はレアルのアンカーに入るカゼミロ、リヴァプールの番人ファビーニョ、マンチェスター・ユナイテッドで評価を伸ばすフレッジ、さらには今冬ニューカッスルに加わったブルーノ・ギマランイス、アストン・ヴィラで復調の兆しを見せるフィリペ・コウチーニョ、リヨンのルーカス・パケタもいる。攻守両面で層は厚く、ここも人選に悩む。

そして一番大きいのはウイングだ。レアルのヴィニシウス・ジュニオール、アヤックスのアントニー、リーズ・ユナイテッドのハフィーニャが大きく成長することになり、これは2年ほど前のセレソンにはなかったオプションと言える。今やネイマールをも脅かす存在であり、若手の成長で攻撃の引き出しもかなり増えた印象だ。

ややセンターフォワードは層が薄いかもしれないが、それでもリヴァプールのロベルト・フィルミーノ、マンCのガブリエウ・ジェズス、国内のフラメンゴで復活したガブリエウ・バルボサがいる。

また昨夏の東京五輪優勝メンバーであるアトレティコ・マドリードのマテウス・クーニャ、アーセナルのガブリエウ・マルティネッリ、エヴァートンのリシャルリソンといった選手たちも控える。ド派手とまでは言えないが、まずまずのヤングタレントが揃っている。

あとは指揮官チッチの活かし方次第だが、4年前よりもブラジルは豪華になっていると言えるのではないか。以前はどこかネイマールに崩しの部分を依存するところもあったが、今の若手たちならネイマール抜きでも強豪相手に戦えるはず。

スペイン『Tribuna』はこの選手層の厚さこそブラジル代表が優勝候補の理由と取り上げており、今年こそ南米勢がワールドカップのトロフィーを掲げる時なのかもしれない。

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