女子サッカーが熱い。最近は圧倒的な強さを見せるバルセロナ・フェメニが世界的に注目を集めており、3月31日にカンプ・ノウで行われたレアル・マドリードとの女子チャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグには実に9万人を超える観衆が詰めかけた。
もちろんチケット代など、男子とは異なるところもある。しかし女子サッカーが盛り上がり、新たな舞台に突入しようとしているのは間違いない。
9万人には届かないが、3月27日にはイングランドでもマンチェスター・ユナイテッドWFC(ウィメン・フットボール・クラブ)がリーグ戦でエヴァートンと対戦し、マンUの本拠地オールド・トラッフォードに2万人が詰めかけている。これは今季の女子プレミアリーグでは最多の観衆となっており、チームもサポーターの声援を背に3-1の勝利を収めている。
英『Football 365』はここ7年で女子サッカーが大きく伸びたと分析している。7年前に行われたカナダでの女子ワールドカップより、人気が一段アップしたと考えているのだ。
「男子チームが使う大規模スタジアムでプレイするだけでも、進歩だ。観衆を集めるのは常に難しいが、バルセロナの女子チームは女子サッカー界が何を出来るか証明した。レアルとのクラシコでは男子のゲームと同じ観衆の声、ファンファーレ、熱気があり、それは男子のゲームと真に対等なものだった。これは歴史的な瞬間だ」
同メディアはこう綴り、イングランドの女子サッカー界もスペインに続けるかと注目している。
昨年は女子バロンドールをバルセロナのアレクシア・プテジャスが獲得し、2位にもバルセロナからジェニファー・エルモソが入るなど、バルセロナ・フェメニは特別な時を迎えている。144ゴール8失点、26戦全勝と圧倒的な内訳で国内リーグを支配し、それに現地のサポーターは酔いしれている。
来夏にはオーストラリアとニュージーランドで2023女子ワールドカップが開催される。しかもチーム数は以前の24チームから32チームに拡大される。男子の方は2026年大会より48チームに拡大する予定となっているが、女子サッカー界も大きく人気を高めているのは間違いない。
前回の2019年大会では1試合平均2万人ほどがスタジアムに入っていたが、2023年大会ではこの景色も変わるかもしれない。このムーブメントは日本女子サッカー界も見逃せないものであり、さらなる発展が期待される。