[名良橋晃]名良橋晃が考える 北中米W杯に挑む26名の選出条件

外せない4人の選手 プラスアルファは難しい

外せない4人の選手 プラスアルファは難しい

複数のポジション、複数の戦術に対応可能な鎌田は、中盤の軸だと考えられる Photo/Getty Images

日本代表が英国遠征を実施し、スコットランド代表、イングランド代表と強化試合を行いました。どちらの試合でも堂々とした戦いをみせ、1-0で連勝しました。スコットランド代表戦では若い選手たちがピッチに立ち、結果を残した選手もいました。選手選考に関して、森保一監督はうれしい悩みを抱えることになったと思います。

北中米W杯の登録選手26人は、どんな顔ぶれになるでしょうか。いろんな考えがあると思います。そこはもう、国民全員が監督であり、それぞれ違っていいです。日本代表のコーチングスタッフも試行錯誤しているでしょう。

ただ、これまでの活動から主力とされる選手はある程度固まっています。プラスアルファで加わる若い選手や国内組のところで熾烈な争いがあります。最終的な26人は、森保一監督のもとでずっと戦ってきた選手+英国遠征に参加した若手+英国遠征は不参加だったこれまで選ばれてきた選手の組合せになるでしょう。
いまの日本代表は選手層が厚く、誰が出場してもチーム力が落ちない状況になっています。それこそ、2チーム作れるぐらいの戦力を抱えています。では、選手選考においてなにが決め手になってくるのか?

第一に重視されるのはコンディションであり、ハイパフォーマンスを維持している選手、右肩上がりで調子をあげていて、良い状態でW杯本大会に臨める選手が選ばれるでしょう。また、複数のポジションをできることや複数の戦い方に対応できることも大事な条件になってきます。

スコットランド代表、イングランド代表との連戦では、いろいろな戦い方を試すことができました。この2試合から判断すると、鈴木彩艶、鎌田大地、佐野海舟、上田綺世のセンターライン4人は外せないと考えます。

とくに、鎌田大地はボランチ、シャドーができて、スコットランド戦の後半途中からは[3-1-4-2]のアンカーでもプレイしました。引き出しが多く、鎌田大地をどう起用するか選択肢も多く、それに応じて組合せのバリエーションも広がります。絶対的な守護神である鈴木彩艶、チームに欠かせない選手となった佐野海舟、前線でボールを収められる上田綺世と合わせて、この4人は個人的に外せないです。

他にも主力とされる選手が数名いて、多くの人が考える26人はある程度同じ顔触れになると思います。プラスアルファの人選が難しく、それだけいまの日本代表は充実しているということです。
 

負傷者のコンディションは? イタリア代表は改革が必要

負傷者のコンディションは? イタリア代表は改革が必要

遠藤は間に合うのか? コンディションが懸念される Photo/Getty Images

負傷で英国遠征に不参加だった遠藤航、南野拓実、久保建英などは、どれだけコンディションをあげられるかでしょう。町田浩樹、高井幸大もそうですね。各選手がW杯を視野に入れていると思いますが、試合勘を取り戻すのは簡単ではありません。日本代表のコーチングスタッフが各クラブと連絡を取り合っているので、あとはどう判断するかでしょう。

守田英正はスポルティングでCLを勝ち上がっていて、先発出場しているようにコンディションが悪いわけではありません。ただ、日本代表のボランチは競争が熾烈で、他選手のパフォーマンスも良いです。鎌田大地、佐野海舟、遠藤航、田中碧、藤田譲瑠チマと揃っています。W杯で勝ち上がることを想定し、コーチングスタッフがどう考えるか……。

国内組では100年構想リーグで長友佑都がハイパフォーマンスをみせていました(負傷離脱中)。ただ、日本代表でのこれまでの起用をみると、絶対的な主力ではありません。こうして考えれば考えるほど、26名に絞ることができません。1か月後にはまた、選手のコンディションも違っているでしょう。

日本代表の次戦は5月31日のアイスランド戦で、そのときには26名が発表されています。選手たちは代表のなかでやれることはやり切ってくれました。私に言えるのは、あとは「迷いなく絶対的な26名を選んでください!」ということだけです。

最後にイタリア代表についてもぜひ言わせください。欧州プレイオフでボスニアにPK負けを喫し、3大会連続でW杯出場を逃しました。日本代表×イングランド代表と同じぐらい、いやそれ以上に私はイタリア代表の動向が気になっていました。今回はイケルと思っていたのですが、前半に退場者を出して劣勢となり、PKまで持ち込むも敗退となりました。

もう、アズーリ(イタリア代表の愛称)という名前で勝てる時代ではありません。自分たちのこだわり、ブランドを捨てる覚悟で再生に挑まないといけないです。ドイツも一時期低迷しましたが、育成年代から選手を育てて2014年W杯で世界一に返り咲きました。

同じように、イタリアも育成年代から選手を育て、世代別代表から積み上げていく
必要があります。若手はどんどん国外に出てプレイしたほうが良いとも思います。とにかく危機感を持って改革しないと、このままズルズルといってしまうかもしれません。

構成/飯塚健司

※電子マガジンtheWORLD316号、4月15日配信の記事より転載
 

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.316 日本代表の完成形

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:連載

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ