一時は復調の兆しも、ザニオーロはまだ物足りない ローマの新たな貴公子はもがいている

ローマでは難しい立場に置かれている印象も強いザニオーロ photo/Getty Images

ダービーでも出番なし

ASローマにて、多くのファンからその将来を嘱望されているのがイタリア代表MFニコロ・ザニオーロだ。2018-19シーズンにブレイクし、いずれはフランチェスコ・トッティの後継者になる存在との期待もかけられる同選手。ここ数年は怪我に悩まされることもあったが、今季はジョゼ・モウリーニョ監督の下で再びの大爆発を目指している。

しかし、そんなザニオーロはきちんとトッティの後継者として成長することができているのか。今季の起用法を見てみると、その歩みはやや停滞気味と言えるかもしれない。FWタミー・エイブラハムとの2トップ起用で復調の兆しこそ見せているものの、今季はセリエAで23試合に出場してわずか2ゴール。得点に迫る場面は作っているのだが、なかなか結果を出すまでには至っていない。

加えて、チーム内での立場も絶対的なものではなくなっているのか。現地時間20日に行われたラツィオとのローマ・ダービーでは、チームが3-0の勝利を収めた一方でザニオーロの出番はなし。戦術的な問題もあったのだろうが、さすがに最後の数分間さえも出番がなかったのは少々意外だ。ジョゼ・モウリーニョ監督からの信頼を完全に勝ち取っているかは、現時点で微妙なところと言えよう。
そんな状況も相まって、今夏ユヴェントスなどへの移籍の噂が浮上しているザニオーロ。備えている能力は間違いなく素晴らしいのだが、今季の同選手は調子の上がりきらないままシーズンを終えることとなってしまうのだろうか。はたして、苦しむイタリア代表MFの運命やいかに。

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