“アジア最強国”の1つと言われながらW杯決勝T未経験…… 世界で勝てぬイランの苦悩

一足早くカタール行き決めたイラン代表 photo/Getty Images

日本、韓国とはW杯での成績に差がある

日本代表も入っているアジア最終予選グループBが荒れる中、グループAの方は実に穏やかな戦いが続いている。前評判通り韓国代表とイラン代表が無敗行進を続けており、6勝1分で首位を走るイランはあっさりとワールドカップ出場を決めてしまった。

イランは現在のアジア最強国の1つと評されているだけあって、さすがに強い。ただ、イランはまだワールドカップ本大会で決勝トーナメントへ進んだことがないのだ。

同じアジアの強豪である韓国は2回、日本は3回決勝トーナメントに進んでいるのだが、イランは出場した過去5大会ともグループステージ敗退だ。それも通算で2勝しか挙げることができておらず、アジアを代表する強豪としては寂しい成績だ。

カタール大会こそはベスト16へ進めるだろうか。今の世代にかかる期待は大きい。

前回のロシア大会もメンバーの顔ぶれはまずまず豪華だったが、グループステージでポルトガルとスペインと同居する不運な組に入ってしまった。モロッコには勝利したものの、さすがにスペインとポルトガルには勝てなかった。

とはいえ、前回大会を知るメンバーは多く残っている。ポルトガルのボアヴィスタでプレイするGKアリレザ・ベイランヴァンド、ギリシャ国内リーグでの経験も豊富なDFエフサン・ハジサフィ、オランダのフェイエノールトで活躍するFWアリレザ・ジャハンバクシュ、ブレントフォード所属MFサマン・ゴッドス、ポルトガルの名門FCポルトでプレイするFWメフディ・タレミ、今季終了後にゼニトからドイツのレヴァークーゼンへ移籍することが決まったFWサルダル・アズムンと、欧州でプレイする実力者が顔を揃える。

くじ運さえ良ければベスト16に進むだけの力はあるはずで、イランも今の世代に賭けているはず。前回大会を知るメンバーに加え、森岡亮太と同じベルギーのシャルルロワでプレイする23歳のMFアリ・ゴリサデ、ウクライナのFCゾリャでリーグ戦7得点と結果を残すFWアラーヤル・サヤードマネシュ(20)など若い選手も出てきている。

選手層は日本や韓国にも引けを取らないはずで、もう6度目のグループステージは勘弁したいところだろう。アジア最強国の1つであることをカタールの地で証明できるのか。これまでにないほど豪華な海外組にかかる期待は大きい。

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