顔面ブロックをも厭わない守備意識 セインツで密かにブレイクしているペップ・シティを困らせた男

今季ラルフ・ハーゼンヒュットルのもとで出場機会を得ているサリス photo/Getty Images

見事なシュートブロックであった

プレミアリーグ第23節サウサンプトン対マンチェスター・シティの一戦は1-1のドロー決着となった。先制されたシティだが、後半にアイメリック・ラポルトのゴールで追い付き、その後は何度もセインツゴールに襲いかかったが、追加点は奪えず。続いていた12連勝の記録をストップさせることになった。

セインツとしてはプレミアリーグ第5節でもシティ相手に0-0で引き分けており、プレミアを独走する首位シティ相手に勝ち越しを許さなかった数少ないクラブとなった。

そんなセインツだが、このゲームで輝きを放ったのが、センターバックのDFモハメド・サリスだ。

レアル・バジャドリードユース出身のサリスは2020年にイングランドにやってきており、今季はここまで21試合に出場するなど、22歳の若さにしてプレミアリーグで先発の座を掴んでいる。ガーナ国籍を持つ選手だが、アフリカネーションズカップには参加しておらず、今後は呼ばれることになるか。

シティ戦では[4-4-2]の左CBとして起用されたサリス。フルタイム出場を果たしており、後方からチームを支えている。近年注目されることの多いCBはビルドアップに秀でているプレイヤーが多いのだが、彼の強みは守備者本来のはじき返す能力だ。シティ戦ではタックル成功数がチームトップとなる7回、インターセプト数が4回と計11回相手からボールを刈り取っている。さらにクリア回数はチーム断トツとなる14回を記録しており、押し込むシティ相手の攻撃をはじき返し続けた。

このスタッツからも分かる通り彼は読みに優れたタイプの守備者だ。シュートブロック数も3回と多く、フィル・フォーデンの強烈なボレーシュートを顔面でブロックし、事なきを得ている。

彼の守備スタッツはリーグ全体で見ても高い。インターセプト数はリーグトップの53回、タックル成功数は52回でリーグ6位であり、両方の部門で守備に定評のあるデクラン・ライスを上回っている。

ラルフ・ハーゼンヒュットル監督のもとで今季密かにブレイクしているサリス。シティ戦での活躍は印象的であり、来夏ステップアップする可能性は高いか(データは『SofaScore』より)。

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