日本代表の中盤が抱える攻撃での迫力不足 期待されるは国内2連覇を成し遂げた“川崎の潤滑油”

代表での活躍が期待される脇坂 photo/Getty Images

国内でも屈指の実力者だ

2022年に行われるワールドカップ・カタール大会に臨む日本代表は現在6試合を消化してサウジアラビアに続く2位となっている。本大会への出場権を獲得できるのは上位2ヵ国であり、今の調子をキープできれば良いのだが、2月には一度敗れているサウジアラビアとの一戦が組まれており、チームの強化を目指したい。

日本サッカー協会は1月21日にウズベキスタンとの親善試合をセッティングしており、そこで戦う22名の国内組による日本代表が発表された。この試合で結果を残せばアジア最終予選のメンバー入りもあるといわれており、楽しみだ。

その中でも川崎フロンターレから日本代表に選出されたMF脇坂泰斗には大きな期待が掛かる。

川崎の下部組織で育ち、阪南大学を経て再びクラブに戻ってきた脇坂。初年度から5ゴールと存在感を示すと、今季はキャリアハイとなる2258分をピッチの中で過ごした。先日発表された『2021Jリーグアウォーズ』ではチームメイトであるジェジエウ、谷口彰悟、山根視来、家永昭博、レアンドロ・ダミアン、旗手怜央と共に年間のベストイレブンに選ばれている。中村憲剛の引退、田中碧の海外移籍で中盤の戦力が一気に減った今季だったが、脇坂の活躍でチームは再びタイトルを手にしている。

そんな脇坂だが、ボールコントロール技術の高さがJリーグでは光っていた。相手に寄せられている難しい場面でも簡単にボールを自分のものにして次につなげる能力の高さを持っており、そこからの展開力で攻撃を活性化させることのできる選手だ。バイタルエリアからのプレイスキックが絶品であり、森保ジャパンではインサイドハーフでの起用となるだろう。また、前述したボールコントロール技術の高さを生かしてパスワークをスムーズに機能させる潤滑油的な一面も持っており、本来の実力を披露できれば、フル代表定着もある。

脇坂に期待するのは、中盤の攻撃力の底上げだ。現状のサムライブルーでは田中と守田英正が攻撃を操るのだが、イマイチ機能していないようにみえる。そのため、パスやシュートから局面を打開できる柴崎岳が重宝されているが、ボールロストが多く安定感に欠けてしまっている。そこで脇坂が入ることで攻撃の活性化につながれば、今の問題も解決することになる。アジア2次予選以来の招集となった脇坂だが、ウズベキスタン戦で監督にアピールすることができるのか。

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