ウォーカーもストーンズもギュンドアンもいなかった 1.5軍でも勝ててしまう選手層の厚さ

ベンチはほとんどアカデミーの選手で埋まるほど起用できる選手が少なかった photo/Getty Images

後半は少し危なかったが

12月は特に過密日程となりやすいプレミアリーグ。ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティも厳しい日程の中で戦っており、28日にウェストハム戦、2日にアストン・ヴィラ戦を終え、5日にワトフォード戦と直近8日で3試合を行う予定となっている。それでも、ハマーズ戦、ヴィラ戦と2試合で勝ち点6を獲得しており、ポイントを取りこぼすことなく白星を積み上げている。

このように難しい中でスティーブン・ジェラード率いるヴィラに勝利したシティだが、この試合では多くの主力がベンチ外となった。最終ラインでいえばジョン・ストーンズとカイル・ウォーカーがコンディション不良で外れており、アイメリック・ラポルトがイエローカードの累積で起用できなかった。中盤ではイルカイ・ギュンドアンとケビン・デ・ブライネもメンバー外となっており、ベンチには今季から頭角を現しているコール・パルマーとジェイムズ・マカティに加え、ロメオ・ラヴィアのようなアカデミーの選手がトップチームに呼ばれた。人繰りが相当難しいようで、この試合はいわば1.5軍で臨んでいるようなものだ。

だが、前半の戦いは主力の不在を感じさせないほど勢いのあるものであった。スランプ気味だったラヒーム・スターリングが左サイドからドリブルで違いを生み出すなど、効果的な攻めを見せており、ルベン・ディアスのゴールをアシストしたのがスターリングだ。

また、ベルナルド・シウバはこの試合でもスーパーな活躍を見せていた。豊富なスタミナを武器に攻守で違いを見せるのはいつもと同じだが、ガブリエウ・ジェズスからのクロスを合わせた2点目のゴールはカウンターからの理想的なフィニッシュであった。これで今季5点目を記録しており、以前まで見られなかった得点力が開花し始めている。

前述した主力選手不在でもヴィラに勝ち切ったシティ。後半は前半とは反対に押されることになったが、過密日程では内容よりも結果を求められることが多く、こういった難しい状況の中で得る勝ち点3は大きいだろう。特に勝利のカギとなったスターリングはスランプ時から考えられないくらい復調しており、ペップの選手マネジメント力の高さを見せつけられたゲームとなった。

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