ポジションの枠組みに囚われないプレイスタイル SBで最も自由な男はジョアン・カンセロ

クラブ・ブルージュ戦では攻撃的なカンセロの存在感が際立っていた photo/Getty Images

試合中に様々な顔を見せる

5-1でクラブ・ブルージュに勝利したマンチェスター・シティ。CLグループステージでは1勝1敗と既に敗戦を喫しており負けられない試合であったが、攻撃陣が躍動してみせた。また、途中交代でピッチに入ったコール・パルマーが得点を挙げており、NEXTフォーデンのブレイクも近いか。

このように大勝となったクラブ・ブルージュ戦だが、左サイドバックで先発を果たしたジョアン・カンセロは好調を維持しているようだ。

攻撃時は正確なパスでビルドアップに貢献したポルトガル代表DF。フィル・フォーデンやジャック・グリーリッシュらとのパスワークは非常にスムーズであり、簡単に敵陣へ進入している。ファーストタッチで相手の逆を取ることが上手く、ボールを前進させることにおいてはチームでトップクラスのレベルにあるだろう。また、バイタルエリアで前を向いた際はチャンスメイカーのように振舞うこともでき、チームメイトであるケビン・デ・ブライネのようなパスを供給していた。更に先制点の起点となった裏への飛び出しはまさにストライカーであり、サイドバックでありながら他のポジションもこなすカメレオンのようなスタイルもカンセロの持ち味だ。

しかし、この試合でも見られたが、90分間守備の集中力を持たせることが出来ない。クラブ・ブルージュ戦では特に後半から守備で精彩を欠くシーンが散見された。失点の場面ではカンセロがボールホルダーにプレスを仕掛けたが、簡単にかわされており、その流れから失点を喫している。右サイドバックのカイル・ウォーカーなら絶対にしないミスであり、カンセロがイマイチ評価されない要因が露わになった一場面であった。

昨季はミスの多さから安定性を欠き、オレクサンドル・ジンチェンコにポジションを譲ることがあったが、今季はそのウクライナ代表MFの怪我で出番を得ているカンセロ。ジンチェンコは既にトレーニングに戻っており、トップフォームとなればジョゼップ・グアルディオラはどちらの選手を起用するのだろうか。

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