今季もここまで“出番ゼロ” マンUでもがき続けるオランダ産の才能

今季プレミアの開幕2試合をベンチで過ごすこととなっているファン・デ・ベーク photo/Getty Images

“2年目の逆襲”は実現しないのか

移籍初年度に味わった悔しさを糧に、2021-22シーズンこそマンチェスター・ユナイテッドの重要な戦力に。今季開幕前、オランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベークはそのような決意を持ってシーズンインしたはずだ。今夏のプレシーズンではプレミア仕様に仕上げてきた逞しい肉体も披露していただけに、周囲からの期待も間違いなく膨らんでいた。

しかし、今後も赤い悪魔でファン・デ・ベークが主力となることはないのか。マンUは現時点で開幕からリーグ戦2試合を消化したが、依然として彼に出番は回ってこない。この2試合ではいずれもベンチ入りを果たしていることから決して戦力にカウントされていないわけではないのだろうが、現状を見るかぎり昨季と立ち位置はあまり変わっていないと言っていい。

もしこの状況が長引くようであれば、やはりファン・デ・ベークは新天地を求めた方がいいのか。まだ24歳。伸び盛りの時期をベンチで過ごすのは、彼自身も本意とするところではないだろう。かつてマンUでプレイしたディミタール・ベルバトフ氏も、このオランダ代表MFに関しては次のように自身の見解を述べている。
「ファン・デ・ベークのプレイ時間が昨季以上に伸びることはないと思う。ユナイテッドは彼の獲得に3500万ポンドを投じたが、これほど試合に出ない選手のためにあれだけの移籍金を投じたことの意味がわからないよ。彼自体を批判するつもりはないけれど、あの取引は私にとって最も残念なサインの1つになってしまった」

「ファン・デ・ベークが優れた資質を備えていることは理解している。それだけに疑問でならないんだ。もし今後も幸せを感じることができないのであれば、彼は今すぐクラブを去るべきだと思うね。この状況が続くようなら、ファン・ハールもオランダ代表には彼を呼ばなくなるだろう」(ブックメイカー『Betfair』より)

2年目の大逆襲を期待しているファンは多いはずだが、現時点でそのシナリオが実現する望みは薄そうなファン・デ・ベーク。はたして、オランダ産の才能はこのまま競争の激しいマンUで埋もれていってしまうのだろうか。24歳のMFが正念場を迎えている。

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