スペインからやってきた未完の大器がついに花開く 人数不利のピンチを救ったのは22歳の若手?

守備で強さを見せたサリス photo/Getty Images

人数不利での勝ち点1を掴みとったセインツ

今冬に南野拓実が加入したサウサンプトン。ドイツのRBライプツィヒで結果を残したラルフ・ハーゼンヒュットル監督を招聘するなど近年は上位進出に向けて力を入れてきている。監督就任2年目となった昨季は11位で終え、その上を目指したい今季だが、ここまで15位と苦しいシーズンを送っている。そんなセインツだが、夏に獲得したDFモハメド・サリス(22)が今後の浮上のカギとなるかもしれない。

スペインのバジャドリードでキャリアをスタートさせたサリスは2020年にセインツに加入。レアル・マドリードやマンチェスター・ユナイテッドらが興味を示した若きセンターバックはこの夏にイングランドを選んだ。今季はここまで公式戦11試合に出場と、ヤニック・ヴェステルゴーとヤン・ベドナレクの牙城を崩せていない。

それでも先日行われたレスター・シティとのリーグ戦でチャンスが巡ってきた。開始直後にこの日先発を務めたヴェステルゴーが退場となってしまい、サリスはネイサン・テラと交代してセンターバックの位置に入ることとなった。

そこからのプレイは圧巻だった。身長191cmの長身を活かしボールを跳ね返し続けた。また、ペナルティエリア内で対人の強さを見せ、相手の好機を潰すことに成功していた。データサイト『WhoScored.com』によればこの日のサリスのクリア回数は両チーム通じてトップの11回となっており、次に多いジェームズ・ウォード・プラウズが記録した5回の倍以上である。前半15分からの投入と他選手とは少ない出場時間にも関わらず、この数字は特筆ものだ。

試合を通して守備で奮闘を見せ、結局試合は1-1のドローとなった。数的不利が長く続いた試合でこの結果は上出来と言える。

夏に加入し、ここに来て自身の価値を見せつけたサリス。ここまで59失点と良いとは言えない今の守備陣を変え、セインツを上位に導くのは彼なのかも知れない。

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