“変幻自在のSB”こそプレミアMVPに相応しい? ペップの魔法にかけられた男

強力なライバルは多いが、カンセロも候補の一角には入ってくるか photo/Getty Images

その仕事は“カンセロ・ロール”と呼ばれるように

2020-21シーズンもいよいよ最終盤戦を迎えている。プレミアリーグではマンチェスター・シティが2シーズンぶりの戴冠まであと一歩のところまできているが、個人賞の行方も気になる時期になってきた。はたして、今季プレミアで最も輝いていたと評価される男は誰になるか。

マンチェスター・シティのMFケビン・デ・ブライネやMFイルカイ・ギュンドアンにDFルベン・ディアス、さらにはマンチェスター・ユナイテッドのMFブルーノ・フェルナンデス……。現時点ではこういった選手が筆頭格の候補といえるだろう。各現地メディアの予想でも、彼らの名前は常に挙がっている状況。誰が選ばれても納得と言って差し支えないはずだ。

しかし、彼らのほかにも今季のプレミアMVPに推したい選手がいる。マンCで新たな役割を任され、以前よりもう一段階上の領域へと到達した感のあるDFジョアン・カンセロだ。

ユヴェントスからの加入初年度となった昨季こそ、完全にチームへフィットしたとは言い切れなかったカンセロ。しかし、2020-21シーズンの彼は今やサッカーファンの間でもすっかりお馴染みとなった“カンセロ・ロール”なる役割を与えられて躍動。従来の偽SBよりも前線で攻撃に絡み、かつ掴みどころのない巧みなポジション取りで相手チームを混乱に陥れた。今季のマンCを語るうえで、彼の果たしたタスクを無視することはできない。冒頭に紹介した選手たちの活躍も光ったことは間違いないが、カンセロもまたMVPを議論するにあたって候補に入れておくべき選手と言えるだろう。

データアナリティクスの観点からも、今季のカンセロがいかに優秀なパフォーマンスを披露していたかは見て取れる。データ管理会社『InStat』の統計によると、ここまでのシーズンで同選手が記録したパフォーマンス指数はプレミア単独トップの368ポイントとなっている。同指数は対戦相手のレベルやその選手が見せたプレイのクオリティ、チームにどれほど貢献したかなどを数値化したもの。なお、続く2位タイには366ポイントで同僚のMFロドリとデ・ブライネがランクインしている。こうしたデータを見てみると、改めて今季カンセロが見せているパフォーマンスは素晴らしいものだと感じることができるだろう。

2020-21シーズンのペップ・シティにおいて、新たなSB像を作り上げたカンセロ。近頃は守備面での拙さが目立つこともあるが、彼が今季果たした貢献度の大きさを忘れてはいけない。

『InStat』社算出の今季プレミアにおけるパフォーマンス指数ランキング

1位 ジョアン・カンセロ(368ポイント/DF/マンチェスター・シティ)
2位 ロドリ(366ポイント/MF/マンチェスター・シティ)
2位 ケビン・デ・ブライネ(366ポイント/MF/マンチェスター・シティ)
4位 リヤド・マフレズ(365ポイント/MF/マンチェスター・シティ)
5位 ジェシー・リンガード(358ポイント/MF/ウェストハム・ユナイテッド)

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