“3番手GK”から一気にジャンプアップか スペイン代表で変わる守護神の序列

ラモスとハイタッチするウナイ・シモン photo/Getty Images

ケパとデ・ヘアはベンチに

17日にネーションズリーグでスペイン代表がドイツ代表を6-0で粉砕したことは世界的に大きな話題となったが、見るべきは攻撃陣だけではない。この11月の代表戦ではスペインに1つの変化があった。

それは11月の全3試合でアスレティック・ビルバオ所属の23歳GKウナイ・シモンがゴールマウスを任されたことだ。これまでスペイン代表ではマンチェスター・ユナイテッド所属のダビド・デ・ヘア、チェルシー所属のケパ・アリサバラガが1番手を争ってきたが、その状況が変わりつつある。

代表を指揮するルイス・エンリケは今月11日に行われたオランダ代表との親善試合でウナイ・シモンにデビューのチャンスを与えた。そしてそのまま14日のネーションズリーグ・スイス代表戦、17日のドイツ戦もウナイ・シモンにゴールを任せており、スペイン代表におけるGKの序列が一気に変わろうとしている。
まだ気は早いが、スペイン『MARCA』はウナイ・シモンをすでにスペイン代表でアンタッチャブルな存在と取り上げている。ケパはチェルシーで2番手へ降格し、デ・ヘアも2018ロシアワールドカップ以降は評価が伸びてこない。ウナイ・シモンにとっては絶好のチャンスだ。

また興味深いのは、ウナイ・シモンがアスレティック・ビルバオで長くキャリアを継続する考えを持っていることだ。以前ウナイ・シモンはクラブ公式に対し、「契約した時から契約期間の最後までプレイする考えだったし、願わくばここでキャリアを終えたい」とまで語っている。

現在チェルシーでプレイするケパは、2018年にアスレティック・ビルバオを離れてチェルシーへ移籍した。現段階でこのステップアップは失敗であり、ケパはチェルシーで苦戦している。ビッグクラブへの移籍はプレッシャーにもなり、時に選手のパフォーマンスを狂わせることもある。

仮にウナイ・シモンがこのままビルバオでプレイを続けるならば、おそらくビルバオで出番を失うことはないだろう。エンリケにとっては計算しやすいGKとなるはずだ。

来夏のEURO2020本大会でもウナイ・シモンが守護神を務めるのか。ここ最近のスペイン代表では若手選手が結果を残しているが、GKのポジションでもデ・ヘアとケパより若いウナイ・シモンが評価を伸ばしている。

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