やはり中盤に“ビッグマン”は必要なのか マンUの防波堤となれるベテランMF

昨季マンUの守備に安定をもたらしたマティッチ photo/Getty Images

このままではカウンターの餌食になり続ける

やはり、中盤の防波堤としてマンチェスター・ユナイテッドに身長194cmの“ビッグマン”は必要なのか。MFネマニャ・マティッチが出場しなかったことで、赤い悪魔の守備には綻びが見えたとの声が各方面から寄せられている。

現地時間18日に行われたプレミアリーグ第2節のクリスタル・パレス戦で、2020-21シーズンの開幕を迎えたマンU。この試合でオーレ・グンナー・スールシャール監督が中盤にチョイスしたのはブルーノ・フェルナンデス、ポール・ポグバ、スコット・マクトミネイの3人だった。しかし、攻撃を意識したこの布陣が裏目に出たというべきか、カウンターを得意とするクリスタル・パレスに対してマンUは守備の強度が足りずに3失点を喫して敗戦することとなった。

せめて対人に強いマティッチを起用していれば……。この試合を見て、多くのファンが同じ思いを抱いたことだろう。実際に試合後、SNS上では「なぜスールシャールはマティッチを使わなかった」、「彼しかまともにフィルターをかけられる選手はいない」、「ブルーノとポグバを使うならマティッチは必須だ」との声が散見された。
そんなマンUの守備力を、英『Sky Sports』で解説員を務めるジェイミー・キャラガー氏も心配しているようだ。同氏はこのスタメン選びが続くのなら、彼らは今後もカウンターを得意とするチームから勝ち点を取りこぼすことになるだろうと次のように主張している。

「昨シーズンの終盤戦、ユナイテッドは実にうまくプレイしていた。それを見て、私は彼らがようやく影響力を取り戻したと思ったよ。ブルーノ・フェルナンデスの加入により、チームはポゼッションベースに生まれ変わった。ポール・ポグバも重要な役割を果たしたね。だけど、ボールポゼッションを高めるほどに、相手からカウンターを受ける機会は増える。パレス戦では見事にやられてしまったね。守備への切り替えにおいて、彼らの最終ラインは後手を踏み、中盤の選手は相手の広大なスペースを提供していた。オーレがこのシステムを継続するつもりならば、カウンターを得意とするチームには今後もかなりの苦戦を強いられるだろうね」

いくら攻撃陣が優秀でも、自軍が奪った以上に点を取られていては勝てない。オフェンス面こそリーグ屈指のレベルにまで到達したマンUだが、今後はボールを奪われた際のことも考えなければならないだろう。クリスタル・パレス戦では苦い思いをしたものの、この敗戦から学ぶことは多かったはず。まずは昨季うまくいったマティッチの起用から始めるべきか。スールシャール監督は一刻も早く、攻守のバランスが取れるベストな形を見つけ出したいところだ。

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