[名良橋晃]南野には出場のチャンスがある CLラウンド16見どころ

連覇を狙うリヴァプール 阻むチームはあるのか

連覇を狙うリヴァプール 阻むチームはあるのか

CL連覇を狙うリヴァプールのなかで、南野には必ず出場チャンスがある photo/Getty Images

 CLのラウンド16が2月18日からスタートします。どう客観的にみてもリヴァプールの力がひとつ抜き出ていて、やはり優勝候補の一番手に挙げられます。“ストップ・ザ・リヴァプール”が各クラブの目指すところで、どこが連覇を阻むのかというのがひとつの争点になってきます。

 しばらく欧州王者から遠ざかっているバルセロナはもちろん、レアル・マドリードもビッグイヤーを奪還したいでしょう。ユヴェントスがクリスティアーノ・ロナウドを獲得したのはCLに優勝するためであり、彼の年齢を考えると加入2年目となる今シーズンあたりに目標を達成したいところです。また、ネイマールやマウロ・イカルディを獲得してきたパリ・サンジェルマンにとってもCLは是が非でもほしいタイトルです。

 各クラブが虎視眈々と優勝を狙っていますが、やはりリヴァプールを中心とした決勝トーナメントになると思います。そして、リヴァプールと言えばわれわれ日本人にとっては南野拓実です。ザルツブルクの一員としてグループステージに出場していますが、今シーズンからCLの出場規約が変わったことでラウンド16以降は移籍先のリヴァプールでも出場することができます。

 ビッグクラブで日本人選手がプレイするのは久々で、言うまでもなくみなさん注目していると思います。もちろん、私も期待しており、過密日程を戦うリヴァプールなのでCLでも出場機会があるでしょう。過去、バイエルンに所属していた宇佐美貴史が2011-12シーズンのCL決勝でベンチ入りを果たしましたが、惜しくも出場はありませんでした。あのときよりも、南野には出場するチャンスがあると思います。まずはラウンド16のアトレティコ・マドリード戦、さらにはその先の戦いで主力として活躍することを期待しています。

 そのA・マドリード×リヴァプールは、第1戦が重要です。第2戦をホームのアンフィールドで戦うリヴァプールは、アウェイゴールを奪えればたとえ負けても大きなハンデにはならないでしょう。それほど、アンフィールドでのリヴァプールは強いです。

 逆に考えれば、A・マドリードはなんとしても第1戦を無失点に抑えたいところです。ディエゴ・シメオネ監督のもと堅守を誇るA・マドリードですが、いまはかなり攻撃に比重をかけています。そうしたなか、リヴァプールの攻撃を封じるためにいかにバランスを取った戦いができるか。そして、第1戦を無失点で終えられるかが勝敗のカギになりそうです。

 すべてのクラブに当てはまることですが、抜群の雰囲気を誇るアンフィールドでのリヴァプール戦は、かなり難しく、厳しい戦いを強いられます。180分の戦いを想定し、第1戦を制してアドバンテージを持って乗り込まなければ、攻守にスキがないいまのリヴァプールを倒すのは不可能だと思います。

アタランタには勢いがある バイエルンのデイビスに注目

アタランタには勢いがある バイエルンのデイビスに注目

バイエルンの左SBデイビスのプレイを目に焼き付けてほしい photo/Getty Images

 さまざまな話題があるなか、ラウンド16にイタリア勢が3チーム残っています。ユヴェントス、ナポリ、アタランタで、私はとくにアタランタに注目しています。対戦相手は曲者のバレンシアですが、他のビッグクラブと対戦するよりは勝機があるでしょう。

 正直、アタランタは他の錚々たるクラブに比べるとネームバリューがなく、あまり欧州のサッカーを見ない方にとっては「アタランタ?」という印象を受けるかもしれません。しかし、グループステージでは3連敗のあとに2勝1分けの成績を残し、勝点7、得失点差-4という数字で大混戦となったグループCで2位を確保しました。シーズン当初から徐々に勢いを増しており、セリエAでも破壊力ある攻撃で第17節ミラン戦に5-0、第18節パルマ戦にも5-0で勝利しています。

 就任4年目を迎えたジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督のもと築き上げてきたマンマークの守備を主体とするサッカーが、CLの決勝トーナメントに入ってどこまで通用するか? アタランタは本当にみんなが頑張るチームで、ガスペリーニ監督が選手たちの特長をうまく引き出し、各選手が献身的な動きをみせるチームに仕上がっています。同時に、「個」の力で状況を打開できるアレハンドロ・ゴメス、ヨシプ・イリチッチといった質の高い選手もいます。

 自分たちのサッカーを貫くなか、勢いを増し、好調をキープしているアタランタがCLの舞台でどこまで勝ち上がるか。ラウンド16のなかで、私はアタランタ×バレンシアにもっとも注目しています。

 チェルシー×バイエルンではいまもっとも気になっている左サイドバックを見ることができます。バイエルンのアルフォンソ・デイビスで、前方への推進力があり、タテに突破する力があります。19歳と若く、1対1における守備のポジショニングに雑なところが見受けられますが、このあたりが改善されたなら安定感抜群のダビド・アラバの地位が危うくなってくるかもしれません。

 デイビスはカナダ代表なので国際試合で目にする機会があまりありません。ぜひ、バイエルンでプレイする姿をみてほしいです。なかなか国際大会に出場できなかったかつてのウェールズ代表であるマーク・ヒューズやライアン・ギグスといった選手と同じように、クラブでプレイする姿をよく目に焼き付けておきたい選手です。

 その他の試合もどれも見逃せません。レアル・マドリード×マンチェスター・シティは調子を取り戻しているR・マドリードに対して、ディフェンスラインにケガ人が出ているシティは全盛期の勢いを失っています。R・マドリードが優勢かもしれませんが、ジョゼップ・グアルディオラ監督がなにか“策”を講じてくるかもしれません。そうなれば、ジネディーヌ・ジダン監督も静観していないでしょう。この一戦は両監督の采配が非常に楽しみです。

 繰り返しになりますが、出場規約が変わったことで1月の補強も影響してくると思います。ザルツブルクからアーリング・ハーランドを獲得したドルトムントは間違いなく戦力がアップしています。こうしたプラスアルファが、今後勝ち上がるうえでカギを握ってくるかもしれません。


構成/飯塚 健司

※電子マガジンtheWORLD、1月15日発売号の記事より転載

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