今季マンチェスター・シティからスコットランドのハーツにレンタル移籍している21歳のMF食野亮太郎は、ここまでリーグ戦で3得点を記録している。16試合で3得点というのは少々物足りないかもしれないが、3得点ともビューティフルゴールなのは面白い。
英『BBC』は現段階でのスコットランド各クラブの今季ベストゴールを選出しているのだが、ハーツからは食野が10月のレンジャーズ戦で決めた一撃が選ばれている。
レンジャーズを指揮するスティーブン・ジェラードにも強烈なインパクトを与えることになった一撃だが、食野が魅せたのは前半6分だ。
相手がロングボールの処理を誤ると、味方が放ったシュートがGKに当たって跳ね返ったボールが食野の下へ。食野はそれをトラップすることなく左足ダイレクトでループ気味にシュートすることを選択。これがGKの上を超える見事な先制弾となった。
同メディアは「とっさにこの浮かしたシュートを思いついた」と食野のアイディアを称えており、そのアイディアを実現する技術もお見事だ。
この他にも食野は9月14日のマザーウェル戦、12月29日のアバディーン戦でも1点ずつ奪っているが、これも印象的なゴールだ。
マザーウェル戦では華麗なテクニックで相手DFのタイミングを外し、挨拶代わりとなるシュートでネットを揺らしている。ややシュートコースは甘かったが、食野のプレイリズムは独特だ。それに相手GKも戸惑ったのかもしれない。
アバディーン戦での得点も美しい弧を描いたミドルシュートとなっており、ドリブルのコース取りもシュートのタイミングも見事だ。食野のゴールが1つもチームの勝利に結びついていないのが残念なところだが、最下位と苦しむチームで食野は必死に結果を残している。
食野のテクニックはチームメイトやサポーターにも認められているはずで、まずはこの活躍を続けたい。東京五輪でも食野の独特なプレイリズムを見たいところだが、食野は2020年をさらなるブレイクの1年とできるか。
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