FIFAから今夏、来冬と2度にわたる補強禁止処分を受けたチェルシー。今季、他クラブから大物選手を加入させることができなくなったこの状況を憂いているファンも多いことだろう。しかし、考え方によってはこのピンチをチャンスと捉えることもできる。
そう主張するのは英『sportskeeda』だ。同メディアは「チェルシーが補強禁止を喜ぶべきいくつかの理由」と題し、この状況を前向きに考えることができるワケを3つ紹介している。
1.若手選手の出場機会増
これはかねてより各方面で言われていたことだが、大物選手の補強が不可能となったことで、チェルシーはレンタルに出されていた若手選手を多数チームに呼び戻した。期待の若手に十分な出場機会を与えることが可能となったのは、補強禁止のおかげであることは間違いない。MFメイソン・マウントやFWタミー・エイブラハムらが頭角を現したのは、チェルシーの未来にとっても良いことだ。
2.ランパード監督のプレッシャー軽減
いくらクラブのレジェンドであるフランク・ランパード監督といえど、例年通りなら1年目からそれなりの成績を求められていたはずだ。それほどまでにチェルシーのファンはシビア。昨季3位フィニッシュを果たしたマウリツィオ・サッリ前監督に批判が集中したのは、それが如実に表れていると言っていいだろう。しかし、補強禁止によってファンも少し寛容になっていると同メディアは主張する。たとえ臨んだ結果を得られなくても、ランパード監督がたった1年でスタンフォード・ブリッジを追われる姿を見ることはないだろう。レジェンドは過度なプレッシャーに晒されることなく、のびのびとチームを強化できるか。
3.焦らずスタイルを確立できる
なかなか結果が出なくても焦る必要はない点で、2つ目の理由と通じるところがある。目先に結果にとらわれず、比較的ゆっくりとチーム作りができる点は迷走を防ぐ意味でプラス要素だ。クラブが長期的な視野を養う意味で、この処分は良いキッカケとなるかもしれない。
はたして、チェルシーはこの処分期間をどのように過ごすのか。数年後に「あのシーズンがあったから今の成功がある」と言えるような時間にしたいところだ。
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