[MIXゾーン]バランサーに徹し勝利に貢献 天野純が湘南戦で心がけたこと

今季のリーグ戦で未だに得点がない天野だが、湘南戦では攻守両面におけるハードワークが光った photo/Getty Images

扇原に代わりボランチでプレイ

明治安田生命J1リーグの第14節が5月31日に行われ、横浜F・マリノスが湘南ベルマーレに2-1で勝利した。

前半21分すぎにF・マリノスのMF扇原貴宏が膝を痛め、およそ6分後にMF天野純と交代。中盤でのパス捌きに定評がある扇原がピッチを去り、F・マリノスに暗雲が漂ったが、[4-2-1-3]の布陣のボランチに入った天野が攻守両面でチームを支えた。天野はミックスゾーンで報道陣の取材に応じ、チームの勝利に貢献できたことへの安堵感を口にしている。

「キーボー(喜田拓也)と2ボランチで並んで、ゲームをコントロールしてくれという指示を受けてピッチに入りました。(投入されたのが)相手に押し込まれている時間帯だったので難しかったですけど、何とかバランスを崩さずにプレイできたと思います」
「相手はカウンターを狙っていたので、俺とキーボーでリスクマネジメントしながらプレイしていました。(自分としては)センターバックやキーパーからボールを受けた時に、もっと自分で前にボールを運べたら、より楽に試合を展開できたかなと思います。後半はそういったことを意識しましたし、うまくいった場面もありました。ああいうプレッシャー(ハイプレス)を外せるようになればどのチームとも渡り合えると思うので、もっと頑張りたいですね。もっと前で攻撃に絡んでいきたいですし、たとえボランチで出たとしてもその意識は持ち続けたいです。トップ下のように振る舞って、もっと貪欲にゴールを狙ってもいい場面は今日もあったと思うので。バランスを考えながらという難しい試合でしたけど、(今節はうまくいって)良かったです」

また、同選手は後半33分に三好康児が投入されて以降の自身のポジションについて言及。試合終盤も前がかりになりすぎず、攻守のバランスを整えることに力を注いでいたことを明かした。

「(布陣を[4-1-2-3]にして三好とインサイドハーフで)並ぶのかなと思ったんですけど、監督としてはバランスを崩したくなかったみたいで。本当はトップ下をやりたいですけど(笑) 今日はボランチで試合に出させてもらったんで、自分の役割を理解したうえでバランスを崩さないようにプレイしました。タカ(扇原)のためにも今日はしっかり勝てて良かったです」

今季のJ1リーグで未だ得点がなく、直近のリーグ戦3試合連続でベンチスタートとなった天野だが、今節はバランサーとして存在感を発揮。湘南のハイプレスに手を焼く最終ラインの面々を助けるべく、適宜2センターバックの間に入って効果的にパスを散らしたほか、味方のボールロスト時には素早い帰陣や相手への寄せでピンチの芽を摘むなど、攻守両面で貢献度は高かった。今後も状況判断やポジショニングに磨きをかけ、主将としてF・マリノスを更なる高みへと導けるかに注目が集まる。

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