[MIXゾーン]“超新星”田中碧に目が離せない! 川崎に現れた第3のボランチ

川崎フロンターレは19日、明治安田生命J1リーグ第8節で湘南ベルマーレをホームへ迎え入れた。平日のナイトゲームながら2万人近いサポーターが足を運んだこの一戦は、前半に2点を奪った川崎が2-0で湘南を撃破。ホームで今季リーグ戦初勝利を挙げるとともに2連勝を飾り、暫定ではあるものの5位まで順位を押し上げている。

この一戦で、ボランチとしてフル出場を果たした川崎MF田中碧。現在20歳ながら中盤でのリズム作りやバランス取りに長け、この一戦でも絶妙な縦パスや広範囲のカバーリング、終盤になっても攻守にわたって走り回る豊富な運動量などで勝利に貢献した。試合後、この川崎が生んだ若手期待MFがインタビューに応じてくれた。

まず、2-0で勝利した湘南戦を振り返ってください


「前半に関しては、相手が勢いを持ってる中で難しさもありました。ただ、2点決めれたので少し余裕もできましたし、相手にボールを持たれても慌てずに、相手にもたすという感覚でやれてたかなと思います」

家長昭博選手がボランチの位置まで降りてきたり、阿部浩之選手がトップ下に入ったりと、ボールを持っているときの流動的だった中盤のバランスについて、どう考えていましたか


「お互い見ながらやってました。相手ありきですけど、人数をかけるなら前に出て行く選手が必要ですし、そういうバランスを含めて、相手をよく見ながらやれてたのかなと思います」

田中選手自身も前線に顔を出す機会や、鋭い縦パスを通すことが多くありましたが、どのように意識してプレイしていましたか


「そうですね。前に出て行くことを意識していましたし、後半になるとやっぱりスペースも空いてきていたので。ただそう考えると、もう1、2歩前へ出れたらよかったんですけどね。(2点目のゴールの際にも)狙ってましたよ。でも、あの時は知念くんが後ろにいるのも見えてましたし、奈良くんが持ったときにCBが(自分に)食いついてくれたので、スペースを開ければいいかなという感じでした。そうしたら知念くんが走ってくれていたので、よかったです」

「2トップだったので、縦に(パスを)入れれば2人の関係でゴールに迫れると思いました。ただ、まだまだ縦パスを入れられるシーンはありましたし、そこの精度というのはまだまだ足りないのかなと感じています」

運動量が豊富な湘南の激しいプレスはある程度予想できたと思いますが、実際はどうでしたか


「前半は僕自身ミスが多かったので、そこは反省しないといけない点です。ただ、90分間(相手が)持つわけではないと思う。後半はスペースもできてましたし、そこでチャンスも何度か作れていたと思うので、あとは決めきれるかだと思いました」

今季初めてスタメンで大島僚太選手とボランチのコンビを組みましたが、どうでしたか


「やっぱり言葉では表せない凄さというか、周りで見ているよりも一緒にやってみて初めてわかる凄さがありました。自分としては貴重な体験になりましたし、僚太くんみたいになれるように頑張りたいなという思いはより一層増しました。ミスをしないことだったり、立ち位置だったり、ボールの動かし方だったり、時間と相手を操ったりと、一人でゲームを操作することができる凄さは、格が違うなと感じました」

湘南にU-22日本代表でプレイする同い年(20歳)の齊藤未月選手と杉岡大暉選手がいましたが、モチベーションに変化はありましたか。また、森保一監督がこの試合の視察に訪れていましたが、東京五輪への想いは?


「そこに関しては、僕自身あまり(モチベーションの変化は)ありませんでした。敵は敵なので、同い年だからといってライバル意識というのはありません。このチームで出ることが大切だと思っているので、同世代のアスリートに対してのライバル視というのは持ってないです。このチームに素晴らしいボランチがたくさんいるので、その人たちを越えられるようにやらなきゃいけない。そういう意味では、同い年というよりかは身近にいる僚太くんだったり、守田くんだったりを超えられるようにという気持ちでやっています」

「もちろん出たいですけど、ただそこに対して全てのモチベーションを捧げるというよりは、僕自身としてはこのチームで活躍することが一番だと思っているので。その結果、オリンピックに出られればいいと思います。ただ僕が監督ではないので、僕はこのチームで試合に出続けるだけかなと思います」

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