若手発掘のプロ! 名将ファン・ハールが”デビューさせた11人”が超豪華

名将ファン・ハール photo/Getty Images

若手にチャンスを与え続けた

先日、アヤックスやバルセロナ、オランダ代表を指揮してきた名将ルイ・ファン・ハールが監督業からの引退を表明した。ファン・ハールは数多くのビッグクラブを指揮してきた実力者だが、中でも優れていたのが若手を伸ばす力だ。積極的に若手を起用することで、長く強さを維持できるチーム作りに励んできた。

そこで英『90min』は、ファン・ハールが監督キャリアの中でトップチームデビューさせた選手でベストイレブンを作成。実に豪華な面子が並んでいる。

GK:ビクトール・バルデス(バルセロナ)
マンチェスター・ユナイテッド時代には衝突したが、ファン・ハールはカンテラ出身のバルデスを2002年にトップチームで起用。バルデスの才能を信じ、いち早くピッチに立たせたのだ。その後バルデスは繋げるGKとしてジョゼップ・グアルディオラの下で長く活躍。バルセロナの理想と呼べるGK像を確立した。

DF:カルレス・プジョル(バルセロナ)

バルセロナの闘将プジョルもファン・ハールの手によってデビューした選手だ。1999年にファン・ハールはプジョルを右サイドバックとして起用し、徐々にセンターバックとして成長。バルセロナを代表する名DFとなった。

DF:ホルガー・バドシュトゥバー(バイエルン)

怪我が多いこともあって理想通りのキャリアとはなっていないが、バドシュトゥバーは2009年にファン・ハールがデビューさせた。センターバック、さらには左サイドバックもこなし、デビューシーズンながら2009-10シーズンには49試合に出場。当時は20歳だったが、インテルとのチャンピオンズリーグ決勝にもスタメン出場している。

DF:ダビド・アラバ(バイエルン)

今でもバイエルンで重要な存在となっているアラバは、2010年に17歳の若さでデビューを果たしている。かなり長くキャリアを続けているように感じられるが、まだ26歳だ。ファン・ハールの若手起用の中でも大成功と呼べる選手の1人で、世界的な左サイドバックと評価されるまでに至った。

MF:エドガー・ダビッツ(アヤックス)

今季は再びアヤックスの若手軍団が注目を集めているが、1990年代前半のアヤックス若手軍団はそれをも超えるタレント軍団だった。闘犬ダビッツもファン・ハールがデビューさせた選手で、黄金世代の1人として1994-95シーズンのチャンピオンズリーグ制覇に貢献している。

MF:クラレンス・セードルフ(アヤックス)

セードルフもその黄金世代の1人だが、ファン・ハールがデビューさせた1992-93シーズン当時セードルフはまだ16歳だった。もちろん才能は抜群だったが、それに早く目をつけたファン・ハールは称えられるべきだろう。

MF:シャビ・エルナンデス(バルセロナ)

バルセロナの絶対的司令塔として黄金時代を築いたシャビは、1998年にファン・ハールが18歳でデビューさせた。デビューシーズンから18試合に出場し、2000年に入ってからはどんどん存在感を強めていった。ファン・ハールの尽力がなければバルセロナに黄金時代は到来しなかったかもしれない。

MF:アンドレス・イニエスタ(バルセロナ)

イニエスタも2002年にファン・ハールの手でトップチームデビューを果たしており、当時は18歳だった。とはいえ、ファン・ハールは2003年にバルセロナを去っている。イニエスタが本格的に成長したのは2003年からのフランク・ライカールト政権だ。しかしファン・ハールがデビューさせたことに変わりはなく、相変わらず目利きが優れている。

FW:ジェシー・リンガード(マンチェスター・ユナイテッド)

リンガードはマンUからレンタル移籍をしていたのだが、ファン・ハールはプレシーズンの活躍から2014-15シーズンのリーグ開幕戦でスタメン起用。これが公式戦デビューだった。そこから再びレンタル移籍することになるのだが、今ではトップチームの主力となっている。ファン・ハールはリンガードの才能に気付いていたのだろう。

FW:パトリック・クライファート(アヤックス)

クライファートも1994年に18歳でデビューを果たした。アヤックス黄金世代の1人で、デビューシーズンにはチャンピオンズリーグ制覇に貢献。しかもチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦で決勝点を決めたのはクライファートだ。まさに大当たりの采配だったと言えよう。

FW:マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)

最後はラッシュフォードだ。今ではマンUに欠かせない存在となっているが、ラッシュフォードも18歳でファン・ハールがデビューさせた。同メディアはファン・ハールの若手起用策で最後にヒットした選手と伝えており、マンUでもファン・ハールは未来への種を蒔いた。ラッシュフォードは10番を任されており、クラブの今後を背負っていく選手だ。


11人とも実力者ばかりで、10代から積極的に起用したファン・ハールは見事と言うしかない。バイエルンやバルセロナもファン・ハールのデビューさせた選手が長く主力を張ることになり、その影響力の大きさを物語っている。

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