パリ・サンジェルマンと勝ち点差が開きすぎているため2位との感覚はないかもしれないが、今季リーグ・アンで奮闘しているのがリールだ。リールはここまで10勝4分5敗の成績で2位につけており、昨季17位で終わったチームとは思えぬ躍進ぶりだ。
現在のチームではリーグ戦12得点7アシストを記録する23歳FWニコラ・ペペが柱となっているが、リールはこれまでも優れた若手を輩出してきたクラブだ。英『Squawka』がリールで大きく育った選手たちを数名リストアップしているが、どの選手も現在欧州で大暴れしている者ばかりだ。
・エデン・アザール(FW/チェルシー)
やはりアザール抜きでリールを語ることはできないだろう。アザールはリールの下部組織出身者で、2010-11シーズンにはチームをリーグ制覇へと導いている。今ではワールドクラスのアタッカーへと成長しており、リールが10代から積極的に起用したことも飛躍へ繋がったのだろう。
・ヨアン・キャバイェ(MF/アル・ナスル)
昨年からUAEのアル・ナスルでプレイしているキャバイェもリールの下部組織出身者だ。フランス代表に入る選手へと成長を遂げ、ニューカッスルやパリ・サンジェルマンでもプレイした。リールでは18歳でデビューしており、リールが生んだ天才の1人だ。
・イドリッサ・ゲイェ(MF/エヴァートン)
今やプレミアリーグを代表する潰し屋の1人となっているゲイェ。2008年に母国セネガルからリールのBチームへ加入し、2010-11シーズンからトップチームでも出番を得るようになった。あまり知られていないかもしれないが、アザールと同じリーグ制覇経験メンバーだ。才能を見出したリールは見事と言えよう。
・リュカ・ディーニュ(DF/エヴァートン)
バルセロナでもプレイし、昨年エヴァートンへ加入した左サイドバックのディーニュもリールの下部組織出身選手だ。下部組織で6年間を過ごし、2011年にデビュー。その2年後にはパリ・サンジェルマンへ引き抜かれている。
・アディル・ラミ(DF/マルセイユ)
2006年にフレジュスでプレイしていたラミは、リールのトライアウトに合格。Bチームなどで経験を積み、その後バレンシアやミランでもプレイする大型センターバックとなった。
・ジブリル・シディベ(DF/モナコ)
フランス代表メンバーにも名を連ねる右サイドバックとなったシディベは、リールに加入するまで下位リーグに沈んでいたトロワでプレイしていた。2011-12シーズンにはリーグ・アン昇格に成功し、リールはそのシーズン終了後すぐに当時19歳だったシディベを引き抜いた。この目利きも見事だ。
現在活躍するペペも、フランスの中堅クラブであるアンジェから獲得した選手だ。同メディアはペペをリールの新たなヒット選手と伝え、スカウト能力を称賛している。現在はアーセナルが目をつけているとも言われており、ステップアップは目前だ。フランスを代表するタレント輩出軍団リールは今後も要チェックだ。