バラック2世、ドルトムントの新たな中盤の支配者 ブンデスの”今夏ベスト補強5選”

ドルトムントが獲得したヴィツェル photo/Getty Images

チームを劇的に変える補強となるか

まだ何か大きな仕事をしたわけではないが、ブンデスリーガ公式は今夏に起きた移籍でベストな補強と思えるものを5つピックアップしている。彼らには確かなネームバリューがあり、上手くいけば大きな戦力となるだろう。

1.パコ・アルカセル(バルセロナ→ドルトムント FW)

これは非常に分かりやすい。今年冬にピエール・エメリク・オバメヤンが抜け、ミッチー・バチュアイもチームを去った。ドルトムントは新たな点取り屋を求めていたのだ。アルカセルへの要求は非常にシンプルで、得点を奪ってくれというものだ。バルセロナではやや苦戦したものの、アルカセルはバレンシア時代に得点力の高さを証明している。
同サイトはマリオ・ゲッツェ、マルコ・ロイス、クリスティアン・プリシッチらドルトムントが抱える優秀なチャンスメイカーからアルカセルに決定的なパスが出ると確信している。あとは決めるだけだ。

2.ケビン・トラップ(PSG→フランクフルト GK)

トラップにとってフランクフルトは古巣だ。2012年から3年間をフランクフルトで過ごしており、今夏にルーカス・フラデツキーをレヴァークーゼンに売却しているフランクフルトにとっては大きな補強だ。トラップはレンタルでの加入となる。トラップはやや影が薄いが、ドイツではマヌエル・ノイアー、マルク・アンドレ・テア・シュテーゲンらに次ぐ代表3番手の選手だ。ロシアワールドカップのメンバーでもあり、実力者なのは間違いない。

3.アクセル・ヴィツェル(天津権健→ドルトムント MF)

こちらはすでに開幕戦で華麗なバイシクルシュートを決めるなど目立つ結果を残している。ドルトムントが若手にこだわらず29歳のヴィツェル獲得に動いたのは正解と言われており、ヴィツェルは中盤に落ち着きをもたらせる選手だ。186㎝とサイズもあり、守備面の貢献も期待できる。イルカイ・ギュンドアンやヌリ・シャヒン、ユリアン・ヴァイグルといったパサーとはタイプが異なるものの、ヴィツェルは新生ドルトムントの軸となるだろう。

4.レオン・ゴレツカ(シャルケ→バイエルン MF)

バイエルンは今夏目立った補強がないと批判されたが、ミヒャエル・バラック2世とも言われるゴレツカを引き抜いておいたのは大きい。23歳ながらブンデスリーガでの出場数は100を超えており、経験値は申し分ない。同メディアは自陣から敵陣まで幅広く行き来するボックス・トゥ・ボックスとしての役割をゴレツカに期待しており、ゴレツカがバイエルンの中盤に新鮮な風を送り込むことができれば大きい。

5.デイヴィ・クラーセン(エヴァートン→ブレーメン MF)

エヴァートンでは苦戦したが、クラーセンはオランダのアヤックスできっちりと結果を出してきたチャンスメイカーだ。ブレーメンは今夏にマルティン・ハルニク、日本代表FW大迫勇也などアタッカーを積極的に補強しており、クラーセンは彼らをコントロールする側の人間だ。ここが上手く繋がればブレーメンの攻撃は面白いものとなってくる。攻撃はクラーセンの出来次第と言ってもいいだろう。同サイトもアヤックス時代の輝きを期待している。


こう見ると、ドルトムントの補強はなかなかバランスが良い。最終ラインには若手DFアブドゥ・ディアロを加え、中盤ではヴィツェルの他にトーマス・デラネイも獲得している。デラネイも26歳と若くない。経験のある選手を中盤に加えたのは大きい。

そして前線にはアルカセルと、攻守両面で確かな補強はできている。果たして王者バイエルンを追い詰めることができるのか。同サイトのベスト補強5選のうち2つも選ばれたドルトムントは今季こそ期待をかけて良さそうだ。

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