ジダン以上の人物はいるか? レアルの指揮官に求められる”5つ”の条件

レアルは誰を後任に指名するのか photo/Getty Images

後任探しは難しく

今季終了後にジネディーヌ・ジダンが突然の辞任を表明したレアル・マドリードは後任探しに動いているが、今のところ理想的な人物は見つかっていない。レアルは特別なクラブで、ただ優秀なだけで指揮できるほど甘い環境ではない。スペイン『as』は、クラブのフロレンティーノ・ペレス会長が求めるいくつかのポイントがあると指摘する。

まず1つは、語学に堪能であること。選手とのコミュニケーションやメディア対応など、英語とスペイン語を使いこなすことが理想的な条件の1つとなっている。例えばジダン辞任後に候補者の1人として名前の挙がった現リヴァプール指揮官ユルゲン・クロップはスペイン語を使いこなせない。

2つ目は選手たちから尊敬される存在であること。これは最もクリアするのが難しい問題と言える。ジダンはレアルで活躍しただけでなく、サッカー界を代表するスーパースターだ。ジダンの下でならプレイしたいと思う選手は多いだろう。ジダン以上に選手の尊敬を集められる人物はサッカー界を探しても少ないはずだ。
3つ目は現代サッカーのトレンドをしっかり理解している者だ。これはビッグクラブを指揮する人物には絶対求められる条件で、チームの方向性をきっちりと定められる確かな手腕を持った指揮官でなければならない。

4つ目はコンディション管理に長けていること。これは指揮官だけの仕事ではないが、ジダンはカルロ・アンチェロッティとは異なる方法でチームを組み立ててきた。アンチェロッティがクリスティアーノ・ロナウドら主力を固定していたのに対し、ジダンは大幅なローテーションを採用。シーズン終盤にガス欠を起こさずリーグ戦とチャンピオンズリーグを並行して戦っていくには、コンディションをきっちりと管理する必要がある。このローテーション策も選手からリスペクトされるジダンだからこそ導入できたものだ。他の指揮官が採用すればロナウドらは反発していたかもしれない。

また最後にはサッカーと関係ないが、ペレス会長がスーツの似合うスマートな指揮官を好んでいると同メディアは伝えている。ジダン、さらにはジョゼ・モウリーニョなど、2人ともよくスーツが似合う。指揮官の中にはチームジャージなどで試合を見守っている者も多いが、これはあまり好みではないようだ。

果たしてこれだけの要素を兼ね備えた指揮官がどれほどいるのか。ジダンは指揮官としての経験が浅い中でチームを指揮して成功に導いたが、このようなケースはかなりレアと考えるべきだろう。やはりある程度の経験は必要だ。ジダンの後任選びを間違えれば、レアルはあっさりとチャンピオンズリーグを奪われることになるはずだ。

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