イタリアは世界のトレンドに流され、カテナチオの文化を失った ガットゥーゾ監督が取り戻したい守備の美学「世界が警戒していた守備を取り戻さないと」

イタリア代表監督ガットゥーゾ photo/Getty Images

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イタリアらしい強さをもう一度

2018、2022年と2大会続けてワールドカップ出場を逃しているイタリア代表は、2026ワールドカップ欧州予選でも初戦でノルウェーに敗れる苦しいスタートを切った。

そこから代表監督をルチアーノ・スパレッティからジェンナーロ・ガットゥーゾに緊急交代することになったわけだが、ガットゥーゾが取り戻したいと考えているのが『カテナチオ』の精神だ。

かつてのイタリアには多くの名DFがいて、堅い守備を武器に成功を収めてきた。しかし時代と共にその文化が失われ、世界のトレンドに合わせようとしすぎた感がある。
今回の代表マッチウィーク前に、ガットゥーゾはもう一度イタリア自慢の守備を取り戻したいと語っていた。

「勇敢なアズーリを見たいが、同時に選手たちは危機察知能力も持たないといけない。以前のような代表チームに戻らないといけない。イタリアサッカーとはGK、DF、戦術の部分で卓越していた。それが何か違うことをしようとして、その強みの一部を失ってしまったと思う。我々はもう一度取り戻さないといけない。かつては組織としてプレイしたはずだが、今では個人の戦いが増えた。それはリスクを負うことになる。アズーリの強さ、世界中が警戒していたイタリアの守備ブロックを取り戻さないとね」(『Rai Sport』より)。

イタリアは14日に欧州予選でイスラエルとの重要な一戦を迎えるが、先月のイスラエル戦は5-4と激しい撃ち合いになった。勝ったのはイタリアだが、これはガットゥーゾが思うイタリアらしい勝ち方からは程遠い。

ゲームをコントロールし、クリーンシートで勝利する。これがイタリアの美学だったはずで、ガットゥーゾの下でそれを取り戻す一歩を踏み出せるか。



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