イングランドではCWCより女子EURO2025の方が盛り上がりが凄かった? 「そろそろ女子サッカーを認め、楽しむ時」

女子EURO2025を制したのはイングランド photo/Getty Images

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女子イングランド代表は国を熱狂させた

今夏にはアメリカで32チーム制に拡大したクラブワールドカップ2025(CWC)が開催され、FIFAもかなり気合を入れていた。しかしアメリカ内でも盛り上がりが今ひとつといった声もあり、集客に苦労するなど思い通りにいかないところもあった。

英『Daily Mail』にて、オリヴァー・ホルト記者はイングランドでもCWCより今月開催されていた女子EURO2025の方が数段盛り上がっていたと綴っている。

女子イングランド代表は先日行われた女子EURO2025決勝でスペインを撃破し、2022年大会に続く連覇を果たした。CWCもイングランドのチェルシーが優勝したのだが、同記者は女子EUROの方が盛り上がりは凄かったと振り返り、女子サッカーの未来に大きな期待をかけている。
「EUROは国内で無料放送であり、CWCは有料チャンネルだった。それも影響しているとはいえ、盛り上がりの差は歴然だった。FIFAはCWCを男子サッカー最高峰の大会として盛り上げようとしていたが、この国はほとんどその波に乗らなかった。ロンドンでCWC決勝を流しているバーを見つけるのに苦労したものだ。チェルシーが優勝したというのに、世間の心を掴むことは出来なかったのだ。しかし女子EUROの話題はどこでも盛り上がっていた。決勝は国民的イベントだったし、何百万人もの人々が見守っていた。パレードも開かれたし、クロエ・ケリーはロリー・マキロイ(ゴルフ)と年間最優秀スポーツ賞を争うに違いない」

「この国の女子サッカーはここ20年にわたって成長を続けてきたし、これも目新しいものではないのかもしれない。未だに女子サッカーを貶めようとする者もいるが、EURO制覇は女子サッカーにさらなる力を与えるだろう。男性が女子サッカーを嘲笑するのは滑稽であり、体力的に優位性があるから男性スポーツの方が優れているなんて考え方は馬鹿げている。スポーツはパワーだけが全てではない。ビジョン、繊細さ、技術、勇気、ドラマ、あらゆるものが重要なのだ。SNSではまだ一部男性が批判的な声を挙げているが、女子イングランドの躍進はそうした反対派にさらなる打撃を与えるものとなった。そろそろ女子サッカーを認め、楽しむ時かもしれない」

女子サッカーが新たなフェーズへ突入しているのは間違いなく、イングランド国内でチェルシーが優勝したCWC以上の盛り上がりを見せたとなれば凄いことだ。女子イングランドが強いことも関係しているだろうが、女子サッカーはファンを着実に増え続けている。



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