ラツィオ新監督のトゥドールは鎌田推し!? ユヴェントス戦勝利の一因に挙げる

新体制で先発起用された鎌田 photo/Getty Images

マルセイユでも好成績を残したトゥドール新監督

ラツィオのイゴール・トゥドール新監督が、初陣で強豪ユヴェントスに勝利し、試合後のインタビューにて「期待した通りの最高のデビュー」と自画自賛した。

日本代表MF鎌田大地が所属するラツィオは、マウリツィオ・サッリ監督の辞任後、コーチのジョバンニ・マルトゥシエッロ氏が暫定監督の役割を務め、フロジノーネ戦を見事3-2で勝利していた。その後、正式に元マルセイユ監督のトゥドールの就任が発表され、初陣がいきなり強豪との対戦となることが話題となった。また彼が現役時代にユヴェントスのDFとしてプレイし、アンドレア・ピルロ政権時にはアシスタントコーチを担当した経験もあったことから、その因縁がより注目度を高めた。

この試合、トゥドール新監督が選択したのは、サッリ元監督の[4-3-3]とは違い、より中盤を安定させた[3-4-2-1]のフォーメーションだった。そして特徴的だったのは、何人かの選手たちにこれまでとは違う役割を与えたことだ。サッリ監督の元ではサイドバックとして起用されていたアダム・マルシッチを一列上げ、反対にFWのフェリペ・アンデルソンの位置を下げ、控えに甘んじていた鎌田を中盤に戻した。
ゲームではそれがすべて功を奏し、ボール支配率、シュート数で相手を上回った。そして0-0で迎えた試合終了間際に途中出場のマテオ・グエンドウジのクロスを、積極的な攻撃参加が目立ったマルシッチがヘディングシュートで値千金のゴールを決めた。

そしてトゥドール監督は試合後のインタビューにて「最高のデビュー」と喜びを表現した後、「マルシッチは素晴らしいゴールを決めた。彼は自分がサイドバックではなくウインガーであることを証明したかったんだ」と、その勝利の要因とも言える詳細を明かしてくれた。また鎌田の起用にも言及した。

「彼は良い仕事をした。彼の特徴は私が望むサッカーのスタイルに適していると思う。彼は戦術的に非常に賢いので、必要なときにプレッシャーにさらされても闘う彼の姿勢が気に入った」

鎌田にとっては巻き返しを図る絶好のチャンスが到来したとみていいだろう。

この勝利でラツィオは順位を7位に上げた。チャンピオンズリーグ出場権獲得の可能性はまだある。厳しい戦いは続くが、出来うる限りの最高の結果を残すための選択として、チームがトゥドール監督を選択したのは正解だったかもしれない。

そして運命的としか思えないが、4月2日にはコッパ・イタリア準決勝のファーストレグで再びユヴェントスと対戦し、その次の試合は上位につけるローマ戦が控えている。この大事な2試合でトゥドール新監督はどのような結果を残すのか、そこには鎌田の活躍も欠かせないだろう。今後のラツィオと鎌田の躍進に期待したい。

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