フンメルスはまだ重要な戦力、ロイスは不透明 注目集まるドルトムントの大黒柱2人の去就

今も重要な戦力であるフンメルス photo/Getty Images

今夏で契約満了のレジェンドたち

ボルシア・ドルトムントのDFマッツ・フンメルス(35)とMFマルコ・ロイス(34)の去就に注目が集まっている。元日本代表MF香川真司らとブンデスリーガ2連覇(2010-11、2011-12)に貢献したフンメルス、2012-13シーズン以来ドルトムントで公式戦283試合に出場して118ゴールのロイスは、どちらもドルトムントの精神的支柱と言える存在だ。しかし、両選手とクラブとの契約が今年6月末で満了となるにも関わらず未だに契約延長の発表がなされていないことから、ドルトムント残留、他クラブへ移籍、現役引退など様々な可能性が取り沙汰されている。
 
ドイツ紙『Bild』によると、クラブ内部でのフンメルスとロイスの評価は明暗がはっきりと分かれているようだ。フンメルスは、フィジカルコンディションの調整不足によって本来のパフォーマンスを発揮できていないドイツ代表DFニクラス・ズーレに代わってセンターバックのレギュラーとして今季はここまで公式戦23試合に出場。昨年10月には約2年ぶりにドイツ代表にも招集されるなど、その実力に衰えが見られない。フンメルス本人は昨年11月に『Bild』とのインタビューで自身の将来について、「現役を続けるかどうかについては今年も長いこと未定のままになると思う」と発言し、引退の可能性もあることをほのめかしていたが、同紙はフンメルスに現役続行の意思があればドルトムントは1年間の契約延長をオファーするだろうと予想している。
 
一方ロイスも今季はブンデスリーガでは15試合出場4ゴールという成績を残していて、チームの攻撃の主軸であることは間違いない。しかし、現在34歳のベテラン選手にかつてのようなスピードはないことから起用法がトップ下に限定されている。

トップ下のポジションにはドイツ代表MFユリアン・ブラント(27)やアメリカ代表MFジョバンニ・レイナ(21)といった中堅や若手選手にも有力候補がいて戦力余剰となっていることに加え、ロイスが年俸600万ユーロ(約9億6000万円)でチーム一番の高給取りであることからも、ドルトムントが契約延長のオファーを提示するかは不透明のようだ。ロイス自身は現地メディアの取材に対して「今季が最後ではない。少なくともあと1年はプレイしたい」と現役続行に意欲をしめしているため、仮にドルトムントとの契約が延長されなかった場合は他のクラブへの移籍を決断する可能性があるという。
 
ドルトムントでスポーツディレクターを務めるセバスティアン・ケール氏はイギリス衛星放送『SKY』の取材に対して、「我々は適切な時期に話し合うことになるだろう。状況を注視し、どうやって話を前に進めるかしっかりと検討する」とコメントし、今後フンメルスとロイスの契約について協議することを明かしている。果たしてこの話し合いの結果、ドルトムントと両選手はどのような結論に至るのだろうか。

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