リーガの“タレント流出”は深刻? 資金力で勝てぬリーガの現実「リーガが最も魅力的な時代があったが……」

2010年代はメッシとロナウドが引っ張った photo/Getty Images

魅力度は2010年代より落ちている?

今夏にはレアル・マドリードがドルトムントからMFジュード・ベリンガムを引き抜いたものの、移籍市場でのスペイン勢の動きは少々地味だった。

圧倒的な資金力を誇るイングランド勢に加え、今夏はサウジアラビア勢も欧州の市場を大いに荒らした。資金力では各リーグに差がついており、スペイン『as』はリーガ・エスパニョーラが『買い手から売り手』になったと現状を危惧している。

今夏も実力者が数名引き抜かれており、リーガ・エスパニョーラ全体がスター不足になっているところがあるのだ。
「リーガが最も魅力的な時代があったが、近年のリーガは大幅な才能流出に見舞われているというのが事実だ。他リーグとの予算の差は飛躍的に拡大しており、現在のスペインサッカー界は経済的に縛られている」

「買い手から売り手に変わっていて、それは今回の移籍市場でも改めて証明された。ビジャレアルやベティスなど、今季ヨーロッパリーグに出場することになるリーガの上位クラブでさえ、重要な選手を失ったことで壊滅状態に陥っているのだ」

ビジャレアルは昨季5位でフィニッシュしているが、今夏にはFWニコラス・ジャクソンをチェルシー、DFパウ・トーレスをアストン・ヴィラ、FWサミュエル・チュクウェゼをミランへ売却しており、戦力がアップしているとは言い難い。実際、今季は1勝3敗のスタートと厳しい状態だ。

レアル・ベティスはサウジアラビアのアル・イテハドにDFルイス・フィリペを売却しているが、サウジアラビアには他にもセルタよりMFガブリ・ベイガ、セビージャからGKヤシン・ブヌ、アトレティコ・マドリードからMFヤニック・フェレイラ・カラスコが向かっている。

バルセロナFWウスマン・デンベレとマジョルカFWイ・ガンインは揃ってパリ・サンジェルマンへ向かっており、今夏はこうした引き抜きが目立つ夏だった。

バルセロナ、レアル、アトレティコといった上位陣は魅力的だが、リーグ全体での魅力度はどうだろうか。最近はイングランド勢など他リーグに資金力で差をつけられているのが現実で、あまり良い状況とは言えないか。

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